ウイリアムズF1首脳「ラッセルのチームメイトは近いうちに発表」オコン起用の可能性を否定せず

 ウイリアムズF1チームの副代表、クレア・ウイリアムズは、2019年のレースドライバー候補のなかにエステバン・オコンが含まれていると発言した。

 先週、ウイリアムズはメルセデスのジュニアドライバーで、現在F2選手権でランキングトップのジョージ・ラッセルと2019年から複数年にわたる契約を結んだことを発表した。その際、ラッセルのチームメイトについては明らかにされなかった。現在ウイリアムズに所属するランス・ストロールは、父親が共同オーナーを務めるフォース・インディアに来年移籍する見通しとなっているが、セルゲイ・シロトキンは残留する可能性が高く、現在リザーブドライバーを務めるロバート・クビカも候補であると考えられている。

 しかしウイリアムズ副代表は、ふたり目のドライバーはまだ決定しておらず、オコンの起用についても検討中であると主張した。

「今も評価作業を行っているところですが、候補者は絞り込まれています」とウイリアムズが語ったとSky Sportsが伝えた。

「今検討中のドライバーたちには満足しています。近いうちに最終的な決断を下すことになるでしょう」

「もちろん、エステバンも候補のひとりです。彼のことを検討するのは当然のことです」

 オコンは期待の若手ドライバーのひとりだが、ストロールの移籍によってフォース・インディアのシートを失う見込みだ。彼がメルセデス傘下のドライバーであることが、移籍先の選択肢を制限する結果になっており、2019年にF1に残留する可能性が次第に低くなってきている。ウイリアムズはメルセデスのパワーユニットを積んではいるものの、ふたりともメルセデス系ドライバーを起用する可能性は高くはなさそうだ。

■「ラッセルを選んだのは資金面でなく才能を重視した結果」とウイリアムズ

 ラッセルを選んだ理由については、ウイリアムズ副代表は、長期にわたってチームの向上に貢献する、才能あるドライバーを求めていたと説明。ラッセル起用によってメルセデスから経済面で大きな支援を受けるのではないかという推測を否定した。

「この契約によってレース活動の資金が強化されるようなことはありません。純粋にジョージの才能を評価して、決断しました」とウイリアムズ副代表。

「それこそが、私たちのチームが今、必要としているものです。これは私たちの意思の表れです」

「チームの中心となる人物を必要としています。刺激を与えてくれるような存在が欲しいのです。ジョージはそういう存在になることでしょう」

「何年にもわたってチームにとどまる人、私たちチームが長期にわたってサポートしていける人が必要でした。それが今回の決断の決め手となりました」

「ウイリアムズに才能ある若者を迎え入れることができてとてもうれしいです。私たちは若手を走らせるという面で実績のあるチームですが、ジェンソン(・バトン)以来のイギリス人ドライバーになります」

「またひとり期待の若手がF1にデビューすることになりました。ジョージは数年後にはF1界のスーパースターになると目されている人物なのです」

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