来年10月 消費税10%、家計への影響懸念

室蘭の小売店で表示、レジ「どう対応」

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軽減税率の導入で、複数の税率に対応できるレジへの更新や価格表示の対応に迫られる店舗も=室蘭市内のスーパー

 来年10月に消費税率が10%に予定通り引き上げられる見通しとなり、室蘭地域の小売店などは軽減税率導入による価格表示やレジ対応などの調整に追われると見込む。住民からは国の財政上仕方ないという受け止めと、家計の影響に対する懸念が入り交じった。

 スーパーアークス中島店(中島本町)の前中秀洋店長(46)は「国の発表を受け本部で検討し、各店の対応はこれから」という。店頭の価格表示は現在、税抜きと税込みの並記で、「食品は8%のままと聞いているが今後どんな調整になるか」と気をもむ。4年前に5%から8%に上がった際の経験から「来年に向け相当な作業になる」と構える。

 スーパースポーツゼビオモルエ室蘭中島店(同)も本社の決定待ち。サプリメントや栄養ドリンクなど軽減税率が適用されるかどうか確認が必要な商品も扱うだけに頭を悩ます。

 書籍や文房具は軽減税率の対象外に。輪西町の書店・文省堂の塩澤尚志代表取締役(53)は「出版社にとっても痛手。売り上げは一段と厳しくなるだろう」と渋い表情。電子書籍やスマートフォンなど媒体も多様化し「重い紙の本を買う人は年々減っている」と懸念は強い。

 「10%に上がれば家計はますます苦しくなる」と、年金で暮らす幌萌町の前川幸子さん(71)は切実。「自分が受け取る年金の支給額は低くなっている。電化製品や生活消耗品は税率を低くしてほしい」と訴える。15日に室工大で行われた税の講演会に出席した情報電子工学系学科1年の服部蒼大さん(19)は「国の財政を考えると増税は仕方ないが、買う物によって税率が違いややこしくなるのはどうか。影響が出ないよう対応を」と望む。

 増税に合わせ幼児教育・保育の無償化も始まる。市内の幼稚園関係者は「保護者の負担が減り園児が増えれば園も活気づく」と期待。半面、保育士や幼稚園教諭の不足は続き「見合った対価になれば人手も増え教育の充実にもつながる。園にも手厚い補助を」と望む。2歳と5歳の子育てに励む高砂町の主婦、田中郁美さん(34)は「無償化はありがたいものの増税で日常の出費がかさむとメリットがないのでは。児童手当増額なども考えてほしい」と話した。
(本社報道部)