MICE整備 住民投票求め署名8824人分 長崎市の市民グループが市選管に提出

 長崎市がJR長崎駅西側に計画しているMICE(コンベンション)施設を巡り、整備に反対する市民グループは16日、整備の是非を問う住民投票の実施を目指して集めた8824人の署名を市選管に提出した。
 市選管が今後精査し有効署名数を確定させる。地方自治法に基づき、市内有権者数(9月3日現在)の50分の1に当たる7176人を上回れば、田上富久市長は意見書を付けて住民投票条例案を市議会に提出しなければならない。11月下旬に開会する定例市議会までに提案される見通し。
 市民グループは約1カ月間、署名を集めた。代表者の一人で社会福祉法人理事長の吉富博久・元市議は16日、同市大黒町の市選管を訪ね、署名簿を提出。柴原慎一選管事務局長に対し「一人一人の心がこもった署名。しっかり受け止めてほしい」と語った。
 同市では2016年以降、市公会堂存続などの是非を問うための住民投票を目指す市民の動きが過去4回あった。いずれも田上市長は反対意見を示し、市議会も条例案を否決。住民投票は実現しなかった。

長崎市選管の柴原事務局長(右)に署名簿の関係書類を手渡す吉富氏=同市選管

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