サイバー犯罪防止へ 神奈川県警と横浜市がシンポ

 県警と横浜市は16日、同市中区の市開港記念会館で、サイバー犯罪の防止に関するシンポジウムを開催した。サイバー犯罪に詳しい有識者が講師を務め、実例を交えながらインターネット上のページに選択的に閲覧制限を課すフィルタリングなどの対策を呼び掛けた。

 情報セキュリティ大学院大学の湯淺墾道教授が、サイバー犯罪の低年齢化の傾向を解説。「未成年者の不正アクセス容疑での摘発が増加している。今年3月にはコンピューターウイルスを保管・配布するなどしたとして、当時小学3年の男児らを県警が児童相談所に通告した」などと説明し、「家庭でパソコンやスマートフォンの利用に関するルールをしっかり設けることが大切」と説いた。

 県警サイバー犯罪対策課の夘野智喜課長補佐は、宅配業者をかたったメールやサイトを介して個人情報が違法に収集されている実態を報告。「誰もが巻き込まれる可能性がある」として、怪しいサイトの見分け方やフィルタリングの有効性などを紹介した。

サイバー犯罪の実情や予防策などを伝えたシンポジウム=横浜市中区の市開港記念会館

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