世界遺産の棚田 収穫の秋を体験 平戸・春日集落

 世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つ、平戸市の春日集落(春日町)で14日、棚田の稲刈り体験があり、秋空の下、参加者が歴史に思いをはせながら集落の魅力を満喫した。
 春日集落は、同じく構成資産の安満岳(536メートル)の麓に位置する。美しい棚田が広がり、潜伏キリシタンが信仰を継承しながら生活していた当時の面影を残す。稲刈り体験は棚田のPRや景観維持を目的に、地元のまちづくり団体「安満の里 春日講」(寺田一男会長)が毎年実施している。
 市内外から約20人が参加。約5アールの棚田で鎌や稲刈り機を使って黄金色に実った稲穂を収穫した。新米を使ったおにぎりも味わった。
 参加した市立平戸小3年、木下怜南さん(8)は「最初はうまく刈れず尻もちもついたけど、だんだん上手になった。また挑戦したい」と笑顔を見せた。

棚田の稲刈り体験に笑顔を見せる子ども=平戸市春日町

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