2006ドイツワールドカップで優勝を果たした当時のイタリア代表には、今と比べ物にならないほど豪華な選手が揃っていた。ファビオ・カンナバーロ、ジャンルイジ・ブッフォン、フランチェスコ・トッティ、アンドレア・ピルロ、ルカ・トーニらがそうだ。
しかし、そのチームで忘れてはならない存在だったのが左サイドバックのファビオ・グロッソだ。ブッフォンやカンナバーロに比べると地味な存在だったかもしれないが、当時のワールドカップでは決勝トーナメント1回戦のオーストラリア代表戦で決勝点となるPKを獲得したり、準決勝ドイツ代表戦では延長戦に決勝点を記録。さらにPK戦までもつれたフランス代表との決勝では最後のPKキッカーを務めている。まさにグロッソはMVP級の働きだったのだ。
そんなグロッソの後継者候補と期待されているのが、9月に代表デビューを飾ったばかりのフィオレンティーナ所属DFクリスティアーノ・ビラーギだ。26歳とやや遅咲きではあるものの、ビラーギは15日に行われたUEFAネーションズリーグのポーランド代表戦で代表初得点を記録。イタリア代表でポジションを確保しようとしている。
伊『Corriere dello Sport』によると、ビラーギの代理人も「私にとって彼はNewグロッソだ。まだ選手として成長しなければならないけどね」とコメントしており、グロッソの後継者として注目を集め始めている。
グロッソも25歳で代表初召集を受けており、26歳のビラーギも遅すぎるということはない。グロッソは190㎝もある大型サイドバックだったが、ビラーギも186㎝と長身だ。ロベルト・マンチーニ率いるイタリア代表でポジションを守り、4年後のワールドカップへ繋げられるか。