KYBの免震装置 兵庫県内で12公共施設に設置 データ不正有無の確認急ぐ

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豊岡市役所本庁舎の地下に設置されているKYB子会社製造のオイルダンパー=17日午後、豊岡市中央町(撮影・秋山亮太)

 建物の安全性を支える免震・制振装置に浮上した油圧機器メーカーKYBと子会社のデータ改ざん疑惑。神戸新聞社のまとめでは、不正が疑われる製品が兵庫県内の公共施設12件(設置予定を含む)で使われていた。市役所庁舎や総合医療センター、体育館など多くの住民が利用する施設ばかりで、各自治体は不正の有無をKYB側に確認するなど対応に追われている。

 12件の内訳は、県や市の庁舎が半数の6件に上り、医療センターが2件。人と防災未来センター(神戸市中央区)や、新築工事が進む須磨消防署(同市須磨区)などにも取り付けられていた。

 各自治体は、改ざんデータに基づく装置かどうかをKYB側に問い合わせするなどしている。3件を所有する神戸市の担当者は「早急に教えてもらわないと、手の打ちようがない。『不正があったとしても震度7程度で倒壊はない』という国の見解を信じるしかない」と戸惑う。不正が判明すれば、KYB側に交換などを求めるという。

 北播磨総合医療センター(小野市)は、現時点で患者らへの告知をしていない。不正が見つかり、取り換え工事になった場合に予定しているといい、担当者は「仮に工事が必要になったとしても、病院を閉めるようなことはないだろう」とする。

 マンションなどの民間施設でも、神戸、西宮、伊丹市の計約20件で不正が疑われる製品の使用が確認された。3市とも「所有者の不利益になる恐れがある」などとして物件名を公表していない。(まとめ・小川 晶)