日本格付研究所、高炉大手4社の格付け据置き 日新製鋼は格上げ

 日本格付研究所(JCR)は、高炉メーカー各社の格付を見直し、新日鉄住金、JFEグループ2社(JFEホールディングス、JFEスチール)の格付を据え置き、見通しを安定的とした。神戸製鋼所については格付を据え置きとし、見通しを引き続きネガティブとした。また、日新製鋼については長期発行体格付および債券格付を1段階(1ノッチ)格上げし、クレジット・モニターを継続。CP格付についてはクレジット・モニターを解除し、格付を据え置きとした。

 日新製鋼についてJCRは「19年1月に新日鉄住金によって完全子会社化される予定であり、これまで以上に新日鉄住金の信用力を日新製鋼の格付に強く反映させることが妥当」と判断した。「新日鉄住金グループとしての一体的な事業活動が着実に進展している段階」として長期格付を1ノッチ格上げした。完全子会社化実現まではクレジット・モニターを継続し、「完全子会社化完了後、それを格付に反映させてクレジット・モニターを解除する予定」(JCR)としている。

 JCRは、自動車向けや建設向けを中心に鋼材需要が旺盛なことで「高炉各社にとって良好な事業環境」とみている。

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