TOYOTA GAZOO Racing、2019年シーズンもWRCにフル参戦 | 参戦ドライバーも発表

トヨタ ヤリス WRC

トヨタ、2019年もWRCに挑戦。気になる布陣は?

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、2019年も世界ラリー選手権(WRC)に3台のヤリスWRCでフル参戦することを発表した。また、2019年のドライバー・ラインナップも併せて発表した。

発表されたドライバーは以下の通り。

2019年のドライバー・ラインナップ

・オット・タナック選手

・ヤリ-マティ・ラトバラ選手

・クリス・ミーク選手

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各ドライバー詳細

オット・タナック選手は、コ・ドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤ選手と共に、来シーズンもヤリスWRCのドライバーを務める。今シーズンは、既に4勝を収めており、今季のドライバー選手権でタイトル獲得を狙っている。

ヤリ-マティ・ラトバラ選手と、コ・ドライバーのミーカ・アンティラ選手も、来シーズン引き続き、TOYOTA GAZOO Racingから参戦する。経験豊富なラトバラ選手は、トヨタが参戦復帰した初戦の、2017年ラリー・モンテカルロで表彰台を獲得し、数週間後に行われたラリー・スウェーデンでは、チームを初優勝に導くなど、チームにとって要といえる存在。今シーズンは、これまで4度表彰台に上がり、直近4戦のうち表彰台に3回上がる活躍を見せている。

2019年、TOYOTA GAZOO Racingはタナック選手とラトバラ選手に加え、クリス・ミーク選手を新たにチームへ迎え入れる。ミーク選手は北アイルランド出身で、WRCで最もスピードに定評があるドライバーの1人として、2015年以降5回のWRC優勝を経験している。なお、ミーク選手のコ・ドライバーは、今シーズン終了後に発表される予定。

なお、エサペッカ・ラッピ選手とコ・ドライバーのヤンネ・フェルム選手は、2018年シーズン終了後、チームから離脱する。昨年のラリー・ポルトガルでトヨタからWRCのトップカテゴリーでデビューし、その後のラリー・フィンランドでは、WRC初優勝を果たしたラッピ選手。今シーズンはこれまで3度表彰台に上がり、チームに貢献している。

チーム総代表 豊田章男氏 コメント

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ラッピ選手、フェルム選手、我々のチームで2年間一緒に戦ってくれて、本当にありがとう。

昨年のラリー・フィンランドで優勝という素晴らしい結果をもたらしてくれ、我々に感動を与えてくれました。若さに溢れるラッピ選手の活躍は、チームの大きな原動力であったと思います。

また、今年のラリー・フィンランドでは、ラッピ選手がファンを大切にし、ファンに愛されている姿を私も現地で目の当たりにしました。TOYOTA GAZOO Racingのファンとの絆を更に強くしてくれたこと、感謝しています。

コ・ドライバーのフェルム選手は、常に冗談を言って、チームを明るく盛上げてくれました。来年、私がWRCの現場に行った時、ライバルチームのテントから大きな笑い声が聞こえてきたら、仲間だったラッピ選手とフェルム選手が、元気に活躍しているのだと思うでしょう。

来年は手強いライバルとして、我々を強くしてくれると思いますし、競争を通じて一緒にラリーを盛り上げていけることに、ワクワクしています。しかし、その前に、先ずは、今年の選手権を一緒に戦い抜きましょう!最高の走りを2人にしてもらえるよう最終戦、最後のステージまでもっといいクルマづくりを続けます。

そして、来年から新しく仲間に加わってくれるミーク選手。

様々な経験を持ったドライバーであるミーク選手が、ヤリスを一段と強くしてくれることを期待しています。ヤリスに乗ったら、その感想をぜひ教えてください。思いっきり走らせられるヤリスをトミ・マキネンと共につくっていくので、来シーズンの開幕を楽しみに待っていてください。

チーム代表 トミ・マキネン氏 コメント

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クリスがTOYOTA GAZOO Racingに加入してくれることを、我々全員がとても嬉しく思っています。彼は非常に速いだけでなく、豊富な経験を持っていますし、彼の高い技術的な理解力は、もっといいヤリスWRCをつくるための新しい知識やアイデアをもたらしてくれると思います。

ヤリ-マティが来年もチームの一員としてシーズンを共に戦うことも、大変嬉しく思います。彼のこれまでの働きは素晴らしく、ここ最近は表彰台に連続して上がるなど、非常に重要な貢献をしてくれています。

現時点で最速のドライバーの1人ともいえるオットと共に、スピード、経験、ラリーに勝つ力を備えた3人のドライバーのラインナップで来シーズンを迎えることができます。この強いチームでドライバー、マニュファクチャラーの両選手権獲得を狙いたいと思います。

最後に、新しいチャレンジを求めてチームを去ることになったエサペッカには、これまでの活躍に感謝するとともに、これからの幸運を祈っています。

クリス・ミーク選手 コメント

トヨタのドライバーになることは、私にとって大変嬉しく、光栄なことです。豊田章男総代表、トミ・マキネンチーム代表、そしてチームの皆さんに心から感謝します。3年前、チーム加入の可能性について話し合ったことがあるのですが、今回、ついにチームの一員になることができ、とても嬉しく思っています。ヤリスWRCの実力は、クルマ自体が物語っていますが、敬意と礼儀を重んじる日本文化が受け継がれるトヨタのチームスピリットは信じられない程素晴らしいと感じています。来年のスタートが待ちきれません。私の最大の目標は、再び自分のドライビングを楽しみ、トヨタのチャンピオンシップ優勝に貢献することです。

16歳の時に、地元のラリー選手権で、初めて兄のコ・ドライバーとして優勝した時のクルマが、トヨタのカローラでした。そんなエピソードや、これまでの色々な縁が重なり、ここにいることが信じられない程嬉しい気持ちです。自分にとってこれ以上のチームはありません。

クリス・ミーク選手 経歴

生年月日:1979年7月2日

年齢:39歳

国籍:英国

●主な戦歴

2005年 FIA ジュニアWRC シリーズ3位

2009年 インターナショナルラリーチャレンジ シリーズチャンピオン(4勝)

2014年 WRC初表彰台 ラリー・モンテカルロ

2015年 WRC初優勝 ラリー・アルゼンチン

2016年WRC優勝 ラリー・ポルトガル、ラリー・フィンランド

2017年 WRC優勝 ラリー・メキシコ、ラリー・スペイン

●WRCでの実績

WRC 出場:91回、 WRCでの勝利:5回、

表彰台:12回、獲得ポイント:413、ステージ優勝:77回

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