【卓球・Tリーグ】日本ペイントにロンドン銅の馮天薇、他2選手が加入 盤石な布陣が完成

*写真は馮天薇(シンガポール)

17日、Tリーグ・日本ペイントマレッツが新たに3選手の加入を発表した。Tリーグの参戦条件として、「直近2年以内に世界ランキングが10位以内である選手、あるいは、五輪・世界選手権で直近4年以内にシングルス3位であるか、団体優勝を経験している選手」が1名加入することが前提であった。

その条件を満たす選手として、馮天薇(フォン・テンウェイ、10月度世界ランキング11位・32歳)=シンガポール=の加入が決定した。

2010年世界選手権(団体戦)で中国の9連覇を阻止し優勝(2000年以降で世界選手権団体戦を中国以外で制したのは2010年シンガポールのみ)、2012年ロンドン五輪では銅メダル。その3位決定戦で石川佳純(全農/木下アビエル神奈川)と対戦し、ゲームカウント4-0でストレート勝利している。ロンドン五輪団体戦では決勝進出をかけて日本と大激闘を繰り広げたことは、卓球ファンの中でも有名だろう。(団体戦スコアは3-0で日本が勝利。)

リオ五輪では福原愛と準決勝進出をかけて対戦。この時は福原がゲームカウント4-0のストレートで勝利した。そして団体戦でも3位決定戦で日本と対戦し、日本がマッチカウント3-1で銅メダルを獲得した。このように、馮天薇は幾度となく日本の前に立ちはだかって来たシンガポールの絶対的エースだ。

馮天薇はミスの少ないプレーと、鋭いフォアハンドが持ち味で、国際大会の経験も豊富であるため、チームの中核として活躍することが期待される。

また、馮天薇の他にも頼もしい2選手が加入した。

1人は中国香港の大黒柱、李皓晴(リ・ホーチン、同26位・25歳)=中国香港=だ。

李皓晴写真提供:日本ペイントマレッツ

中国香港のエースといえば、若手の杜凱栞(同13位・21歳)=中国香港=が思い浮かぶが、李皓晴も忘れてはならない。2017年グランドファイナルダブルス3位、今年のチームワールドカップ世界選手権(団体戦)では中国香港を3位に導いた中心的な選手である。ダブルスでの戦績が特に素晴らしく、日本ペイントの1番手・ダブルスを担う選手になるのではなかろうか。

2人目は、兵庫県生まれ、兵庫県育ちの生粋の関西人である打浪優(うちなみ ゆう、神戸松蔭女子学院大学)だ。

打浪優写真提供:日本ペイントマレッツ

打浪は関西の名門大学・神戸松蔭女子学院大学のエースとして、2016年全日本大学選手権(個人の部)ベスト8、2017年、2018年全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部)ベスト4という戦績をおさめてきた、学生界のトップ選手だ。日本ペイントのホームは大阪であるため、同じ関西として地元・兵庫のファンのエールを背に勝負に挑む。

世界の強豪選手に加え、地元選手の加入により、実力・人気共に兼ね備えたチームとなった日本ペイント、優勝レースは果たしてどうなるのだろうか。

文:ラリーズ編集部
写真:Lee Jae-Won/アフロ

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