打者1人で降板のブリュワーズ・マイリー 第6戦で再び先発へ

ブリュワーズの「奇策」は実らなかった。ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦、ブリュワーズのクレイグ・カウンセル監督は中3日で先発したウェイド・マイリーを打者1人だけで降板させ、2番手のブランドン・ウッドラフに長いイニングを任せる「オープナー戦法」を採用。しかし、2対5で敗れ、ドジャースに王手をかけられた。マイリーは逆王手を目指す第6戦で再び先発する予定となっている。

地区シリーズ第3戦で5回途中無失点、リーグ優勝決定シリーズ第2戦で6回途中無失点と好投を続けていたマイリーは、中3日でリーグ優勝決定シリーズ第5戦の先発のマウンドへ。先頭打者のコディ・ベリンジャーに四球を与え、右打者のジャスティン・ターナーを打席に迎えたところでウッドラフにマウンドを託して降板した。

マイリーは事前に「今回の登板は通常と違ったものになる」と伝えられており、カウンセルは予定通りの交代であったことを明言。左腕マイリーを先発に起用することでドジャースに対左腕用のラインナップを組ませ、右腕ウッドラフで抑え込むという狙いがあったようだ。しかし、確かにドジャースは左腕キラーのデービッド・フリースを3番に起用するなどマイリーを意識した打線を組んできたものの、左打者のベリンジャーを1番、マックス・マンシーを5番に起用し、右打者のブライアン・ドージャーやヤシエル・プイーグをベンチスタートにするなどカウンセルの狙い通りになったとは言い難い結果に。6回裏にウッドラフがマンシーに勝ち越しタイムリーを浴び、代打で出てきたドージャーとプイーグが打点を挙げるなど、ブリュワーズの「奇策」は上手く機能しなかった。

2勝3敗と追い込まれたブリュワーズだが、オフを1日挟んで第6戦から試合の舞台は本拠地ミラー・パークに戻る。「予定通り」に第6戦の先発に臨むマイリーは今ポストシーズン無失点を継続しており、ドジャース優勢の流れを変える好投が期待される。なお、過去にリーグ優勝決定シリーズで3試合に先発した投手は5人だけ。マイリーは史上6人目の投手となる予定だ。

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