覚醒剤50キロ密輸容疑、夫婦を逮捕 末端価格30億円

 覚醒剤約50キロを密輸したとして、神奈川県警薬物銃器対策課と戸部署などは18日、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、イラン国籍で自称会社員の男(41)と、韓国籍の貿易会社経営の妻(48)=いずれも横浜市西区岡野2丁目=を逮捕した。横浜税関によると、今年の覚醒剤の押収量としては最大で、末端価格は約30億円に上るとみられる。

 逮捕容疑は共謀して、タイの港でコンテナに積み込んだ約50キロの覚醒剤を貨物船で運搬させ、9月19日に横浜港の本牧ふ頭に密輸した、としている。県警によると、両容疑者とも「何も知らない」などと容疑を否認している。

 県警や同税関によると、今月1日に同税関の検査で100袋に小分けされた覚醒剤が発見された。県警などが別の粉末に入れ替えて泳がせ捜査を行い、7日に配送先の横浜市内の貸倉庫から運び出そうとした男を麻薬特例法違反容疑で逮捕。妻も同日、同容疑で逮捕していた。2人は16日に釈放されていた。

 県警によると、コンテナは妻の貿易会社が木炭名目で荷受人になっていた。県警は密輸の背後関係を調べる。

押収された約50キロの覚醒剤=横浜税関

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