失敗したくない人に。初めての海外個人旅行で気をつけるべき7つのポイント

初めての海外旅行はパックツアーを利用しても、慣れてくると個人で自由な旅行がしたくなりませんか。

海外個人旅行は、ちょっと準備に面倒なところもありますが、大事なポイントを押さえておけば決して難しくはありません。

航空券やホテルを自分で手配する、海外個人旅行デビューをする人に向けて、失敗しないために知っておきたいポイントを伝授しましょう。

旅行計画は2~3ヵ月前には始める

海外旅行の場合、航空券予約・ホテル予約などは遅くとも2~3ヵ月前に始めるのがベスト。旅行日が近づいてから手配をすると、航空券もホテルも値上がりしている可能性が高いからです。

かといってあまりにも早すぎると、金額調整がされていないのでかえって料金が高いことも。旅行時期や渡航先にもよりますが、航空券予約は2~6ヵ月前、ホテル予約は2~3ヵ月前を目安にするといいでしょう。

旅行シーズンではない場合、空室のあるホテルは直前になると料金を大幅に下げてくることもありますが、直前狙いは希望のホテルが取れなくなるリスクがあることを理解しておく必要があります。

行き先別にいつごろ航空券を予約すればいいのかは、スカイスキャナーのベストタイム・トゥ・ブックなどのツールを参考にしてみてください。

航空券はキャンセルしてもほぼ返金なし

ツアー旅行(募集型企画旅行)の場合はキャンセル規定がゆるく、直前のキャンセルでない限り多額のキャンセル料がかかることはありませんが、個人で航空券を予約する場合は事情が大きく異なってきます。

基本的に、値段の安い航空券(なんらかの割引が適用されている航空券やLCCの航空券)はキャンセルしてもほとんど返金されることはありません。それは、キャンセルのタイミングが旅行の前日であっても半年前であっても同じ。

なかにはキャンセルや変更が可能な航空券もありますが、その場合、最安値に比べて大幅に値段が上がることを覚悟しなければなりません。

ツアー旅行に慣れてしまっていると、航空券もキャンセルできると思ってしまい、気軽に予約してしまう人がいますが、航空券単体での予約は原則返金されないものと考え、慎重に予約することをおすすめします。

海外ホテルのキャンセル規定は厳しい

施設にもよりますが、一般的に海外ホテルのキャンセル規定は、日本よりも厳しいことが多いです。日本では、3日前~当日にキャンセルしてもキャンセル料金が発生しないホテルも多いですが、海外では直前までで無料キャンセルできるホテルはさほど多くありません。

宿泊日の一週間前になると100パーセントのキャンセル料がかかることもよくありますし、なかには予約した時点で一切返金がきかない施設やプランもあります。

海外ホテルを予約する際には、キャンセル無料のプランなのか、またいつまでなら無料でキャンセルができるのかをしっかりと確認するようにしましょう。

海外ホテルが日本語で予約できるサイトに、「Booking.com」や「Agoda」などがありますが、キャンセル無料の宿泊施設を探したい場合は、検索時に予約条件の項目で「キャンセル無料」にチェックを入れると簡単です。

渡航国のビザの要否は要確認

ツアー旅行の場合、渡航国に入国するためにビザが必要がどうかは旅行会社が知らせてくれますし、希望すれば旅行会社にビザの代行取得を依頼することもできます。

しかし、個人旅行の場合は、当然のことながらビザの要否は自分の責任で確認しなければなりません。筆者の知人にも、ビザの事前取得が必要とは知らず、成田空港まで行ったはいいもののビザがないために搭乗を拒否され、日本を出国できなかったというケースが。

ここで失敗すると旅行が中止になりかねないため、ビザの要否は旅行の計画段階でいち早く確認するようにしましょう。

パスポートの残存期間も要確認

ビザの要否に加え、渡航国に入国するためにパスポートの残存期間が十分あるかどうかも確認しておかなければなりません。

パスポートの残存期間とは、パスポートの有効期限を迎えるまでの残りの期間のこと。パスポートの有効期限が2019年8月の場合、2018年10月時点での残存期間は10ヵ月となります。

国ごとに入国時に必要なパスポートの残存期間を定めていて、出国時まで有効であればいいという国から、6ヵ月以上の残存期間が必要な国までさまざま。

定められている残存期間に満たない場合は原則として入国を拒否されるため、渡航国が定めている残存期間を確認し、余裕のある状態で出かけましょう。パスポートの有効期限まで一年を切ったら、切替をするようにしておけば確実です。

パスポートの残存期間については、過去記事『有効期限内でも旅行中止に!?気をつけたいパスポートの残存期間とは?』でくわしく説明しています。

ガイドブックは情報量の多いものを用意

個人旅行の場合、移動手段から観光スポット、食事、習慣・マナーにいたるまで、現地のさまざまな情報を把握しておかなければなりません。

そのため、個人旅行に持参するガイドブックは、見栄えよりも情報量を重視すると吉。公共交通機関の利用のしかたなど、ガイドブックから得られる情報の量や質によって、旅のしやすさがずいぶん違ってきます。

見ているだけで楽しい、ビジュアル面が充実したガイドブックが好きな人は、情報量の多いガイドブックをメインに、ビジュアルなガイドブックをサブと位置付け、複数のガイドブックを用意することをおすすめします。

筆者はいつもメインには「地球の歩き方」を、サブには「地球の歩き方aruco」や「Mapple PLUS」などを活用しています。荷物は多少増えますが、それぞれ異なる切り口で編集されているので、さまざまな情報が得られ、旅がもっと楽しくなりますよ。

空港からの移動手段を事前に確認

フリープランのツアーであっても、ツアー旅行の場合は通常、空港からホテルまでの送迎が含まれていますが、個人旅行の場合は自力で移動する必要があります。

場合によっては事前に手を打っておかなければならない場合もあるので、空港からの移動手段はできれば出発の一週間前までには確認を。

夜遅くや早朝など、公共交通機関が利用できない時間帯に到着する場合や、空港から市内までの公共交通機関がなく、かつ安心して利用できるタクシー乗り場もない場合などは、日本にいるあいだに送迎サービスを手配しておくと心配がありません。

たいていの都市にはインターネットで事前に予約できる空港送迎サービスもありますが、そういったサービスを探すのが面倒な場合や、どうやって申し込んだらいいかわからない場合は、空港シャトルのあるホテルを予約するとラク。

ホテル予約サイト「Booking.com」なら、検索時に「施設・設備」の項目で「空港シャトル」にチェックを入れると、ホテル経由で申し込める空港送迎サービスのあるホテルだけを表示させることができます。

空港シャトルのサービス内容は宿泊施設によって異なりますが、通常は到着便を事前に知らせておけば、名前を掲げたドライバーが空港で待機してくれるので、深夜・早朝の到着でも安心です。

「ツアー旅行に比べると、ずいぶん色々と自分で確認することが多くて面倒だな」と思われたでしょうか。

確かに海外個人旅行の準備は面倒ですが、あらゆる手配がほとんどインターネットで済んでしまう今の時代、決して難しいことではありません。

加えて、現地での滞在日数や訪問都市、宿泊施設などを自由に選べる個人旅行は、ツアー旅行にはない楽しさがあります。

一度始めてみたら、ホテル探しなどの事前準備も旅行の一部として楽しめるのではないでしょうか。

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