ナショナルズ 今オフFAのハーパー引き留めに全力か

ブライス・ハーパー(ナショナルズ)の獲得を狙う球団のフロントやファンは、メジャーを代表するスター外野手が来季以降に自軍でプレイすることを夢見ているが、ハーパーがこれまでに唯一プレイしたことのある球団はハーパーとの再契約を諦めていない。今オフ、ナショナルズはハーパーの引き留めを最優先事項として動く可能性があるようだ。

MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、今オフのナショナルズはハーパーの引き留めに積極的に動く計画を立てているという。ただし、同時にハーパー流出の可能性に備えてハーパーの代役となり得る選手の調査も進めていく方針だ。

また、地元紙ワシントン・ポストのチェルシー・ジェーンズによると、ナショナルズは過去2年、ぜいたく税の支払い対象となる年俸総額の上限を超過しており、球団内では来季の年俸総額をぜいたく税の支払い対象となる上限以内に収めることを検討しているという。ナショナルズはスティーブン・ストラスバーグの7年1億7500万ドル、マックス・シャーザーの7年2億1000万ドル、ライアン・ジマーマンの6年1億ドルと多くの大型契約を抱えており、年俸調停最終年を迎えるアンソニー・レンドンも1800万ドル前後への昇給が予想されている。そうした状況のなかで、ハーパーを引き留めたうえで年俸総額を上限以内に収めることができるかどうかは未知数だ。

もしハーパーが年平均3000万ドル程度の複数年契約で残留した場合、ナショナルズがその他の補強ポイントをカバーすることは不可能だろう。しかし、生え抜きのスター選手をナショナルズがみすみす流出させてしまうことは考えにくく、ナショナルズは多少の犠牲を払ってでもハーパーとの再契約に全力を注ぐと見る向きが多い。

さらに、ジェーンズはナショナルズがハーパーとの再契約に成功した場合、アダム・イートンがトレード要員になるであろうことを指摘している。ナショナルズはフアン・ソトとビクトル・ロブレスという有望外野手を2人抱えており、ハーパーが残留した場合、外野が人員過剰になってしまうからだ。

© MLB Advanced Media, LP.