核戦争で敵は「くたばる」 最も粗野な言葉でプーチン大統領

By 太田清

「ワルダイ会議」で発言するプーチン大統領(タス=共同)

 ロシアのプーチン大統領はしばしば、「非外交的な言葉」を遠慮なく使うことで有名だが18日、南部ソチで国内外の有識者を集め行われた「ワルダイ会議」の場も例外でなかった。ロシアが第三国から核攻撃を受ける可能性について「ロシアを攻撃する者は知っておくべきだ。我々は殉教者として天国に行くが、彼らはくたばるだけだ。悔い改める暇もないからだ」と語った。ロシア主要メディアが伝えた。 

 大統領は「死ぬ」と言う意味のロシア語の動詞「ウミラーチ」や「破滅する」という意味の「ギーブヌチ」を使わず、最も粗野な言葉である「ズドーフヌチ」を使った。 ちなみにロシアでよく使われるののしりの言葉に「ズドーフニ、カズョール」(くたばれ、雄ヤギ)がある。

 一方で、プーチン氏は、ロシアが核兵器を使用する局面について「潜在的な侵略者がロシアに攻撃をしていると確認した場合だけだ」と指摘。ロシアが核兵器を先制使用する意向がないことを確認した。 

 プーチン氏は3日にも、英国南部で3月に神経剤で襲撃された元ロシア情報機関員スクリパリ氏を「祖国の裏切り者」と呼んだほか、「くず」(パドーナク)と粗暴な言葉を使いののしったことで話題を呼んだ。 (共同通信=太田清)

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