ゴキブリ研究所で20年間飼育担当 女性課長が「害虫図鑑」

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「きらいになれない害虫図鑑」を出したアース製薬の有吉立さん=赤穂市坂越

 「ごきぶりホイホイ」などを製造するアース製薬坂越工場(兵庫県赤穂市坂越)内の研究所で生物研究課長を務める有吉立さん=同市=が初の著書「きらいになれない害虫図鑑」(幻冬舎)を出した。ゴキブリ100万匹、ダニ1億匹、ハエと蚊で計10万匹、アリ5千匹などがいる世界最大級の「ゴキブリ研究所」で20年間、飼育を担当した経験から、身近な害虫の素顔を分かりやすく紹介している。

 西宮市生まれで3歳から赤穂市へ。赤穂高校では生物を選択したが文系で東京の美術系専門学校を卒業した。赤穂に戻った後、「研究に使う虫の飼育」という同社の求人広告を見て応募し、1998年に入社した。

 害虫を中心とする約100種類の生物を同じ課の5人で飼育してきた。殺虫剤や防虫剤の開発、実験のために飼われて犠牲になる害虫に興味を持ってほしいという思いが募り、今回、本にまとめた。

 ハチやムカデ、シロアリなどで21章(ゴキブリと貯穀害虫は2章ずつ)に分けて生態や飼育・捕獲のエピソードなどを紹介。6本のコラムで、かつて虫が大の苦手だったことや、ドラマ制作会社の依頼で飼育したうじ虫がテレビに登場したことなどユニークなエピソードを盛り込んだ。

 有吉さんは「害虫を飼育してきたことが本になって読んでもらえるとは思ってもみなかった。自分で撮影した虫の写真集や、飼育の要点をまとめた本も出してみたい」と話していた。

 四六判150ページ。1200円(税別)。書店などで購入できる。 (坂本 勝)