【平成の長崎】日本レゲエ界のパイオニア・ナーキ来訪 ジャパスプで会おう! 平成10(1998)年

 6月に2年ぶり8枚目ニューアルバム「WAY OUT」を発売した日本人レゲエ・シンガー、ナーキが8月1日、長崎県西彼伊王島町で開かれる「レゲエ・ジャパンスプラッシュ」に出演する。このほど長崎を訪れたナーキが「伊王島」に寄せるホットな思いを語った。

 本場ジャマイカで鍛え上げた本格的レゲエ・シンガー、DJとして長崎県では特に人気を誇る。「長崎はジャマイカに次いでポピュラーになれた所。帰ってくる、という気分だ。みんな熱くて、エネルギーをもらっている感じがする」と目を輝かせる。

 ニューアルバムは、2年ほどの活動休止、レコード会社を移籍しての第1作でもあり、自分自身の“WAY OUT(出口)”を模索する作品に。「レコードデビューから12年、レゲエを日本に紹介してきたが、レゲエはある程度ポピュラーになった。これからはレゲエにとらわれず、自分のオリジナリティーを確立したい」と新境地を目指す。

 目玉はアジアの有名アーティスト、ディック・リーとの共作。ジャマイカ・カラーをあえて薄め、英やニューヨークで活躍するさまざまなジャンルのプロデュース陣を迎えた。「いろんなアングルの人に出会って、かえって自分が見え、脱皮して進化した気分。2年間の足跡を表現したアルバムになった。聴いたみんなも前向きになってもらえたら」と期待を込める。

 伊王島出演は5度目とおなじみ。ジャマイカで親交を持った“レゲエの師匠”シュガー・マイノットとも4年ぶりの共演。「また長崎のファンに会える。みんなに育ててもらった感謝と、これからも頑張るという気持ちを見せたい」と意欲満々のスタンバイ。8月1日を一番楽しみにしているのは、ほかならぬナーキ自身だ。 

(平成10年7月17日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

「ニューアルバムは、自分自身が聴いて元気になれる満足な出来栄え」と言うナーキ=長崎新聞社
レゲエ・ジャパンスプラッシュ

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