アートに触れて移住を考え 逗子巡りツアー

 逗子の魅力を知ってもらい移住のきっかけにつなげようと、街中のアートや自然を巡るツアーが20日、開かれた。開催中の「逗子アートフェスティバル2018」との連動企画。参加者は市内各地を散策してアートを身近に感じながら、緑と海に囲まれた都会とはひと味違う暮らしを思い描いた。

 フェスは市の財政難で補助金がカットされたため、市内外から集まった約130人がクラウドファンディング(CF)で資金集めから作品制作までを担って開催。ツアーはCFへの協力者を対象に、不動産会社ウスイホームと市民有志らが共催した。

 参加した都民ら12人は、1日がかりで逗子海岸や海沿いのカフェ、保育園などを巡った。フェスの展示が並ぶ逗子会館(同市逗子)では、手作りの藍染め壁画やドレスなどに見入った。

 参加者が輪になり、利便性など逗子での生活を語り合う時間も。「コミュニティーのあるまちに興味を持っている」「自然に囲まれた生活をしたい」などの声が上がった。

 初めて逗子を訪れた都内在住の会社役員宇都宮秀男さん(37)は「歩いていると住民が声を掛けてくれ、親しみやすさを感じた。フェスを実現させる気概もあり、人のつながりがあるまちに住むことへの関心が深まった」と話した。

アートフェスを運営する柴田雄一郎さん(左)の案内で展示作品に見入るツアー参加者ら=逗子市逗子

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