CA(客室乗務員)オススメ絶景ガイド!「エジプト/アブ・シンベル」
ここでは世界中を飛び回るCA(客室乗務員)が「行ってよかった!」と思う、人生で一度は行くべき絶景をご紹介いたします。
第11回目はエジプトのアブ・シンベルをご紹介!
アブ・シンベル(エジプト)とは
アブ・シンベルはエジプト南部の都市で、スーダンの国境まで約50kmの場所にあります。
世界遺産のアブ・シンベル神殿がある場所です。
アラブ人でもなく、アフリカ人でもない、ヌビア(黄金)人が住む地域です。
アブ・シンベルへの行き方
日本からアブ・シンベルまでの直行便はないので、カイロから国内線に乗り換え、アブシンベルまで行きます。
空港からはエジプト航空が無料バスを運行していて、世界遺産のアブ・シンベル神殿までは約10分の距離です。
カイロからアブ・シンベルまでは1日1便しかないので、注意が必要です。
オススメはカイロからアスワンまで飛行機または電車で行き、アスワンからはバスツアーに参加する方法。
アスワンからアブ・シンベルまではバスで約5時間と長旅な上、朝の3時に出発と言うハードスケジュールですが、南エジプトアスワンの魅力も堪能できますよ。
見所その1:アブ・シンベル大神殿
見どころはやっぱり、世界遺産のアブ・シンベル宮殿です。
約3200年前に、偉大なファラオ・ラムセス2世によって建てられました。
大きな4体の像はラムセス2世本人。
大宮殿は、アスワン・ハイダム建設でダムに水没する運命だったんです。なんと1036個に分割し、5年かけて60m離れた今の場所に移設しました。
ほとんどのツアーが日帰りですが、1泊の宿泊がオススメ。
ツアーのお客さまでにぎわう午前中とは打って変わって、午後はまるで貸し切りのような状態。
神秘的な静けさの中で、歴史ある宮殿を堪能することができます。
夕日に照らされ赤く染まる宮殿、日が暮れた後に行われる音と光のショー、さえぎるもののない満天の星空、ナセル湖からゆっくり昇ってくる朝日に黄金に照らされる宮殿……。
ぜひ24時間違った表情を見せる大宮殿を、ゆっくりゆったり堪能していただきたいです。
見所その2:アブ・シンベル小神殿
大神殿の北側100mの場所にある小神殿。
こちらは、ラムセス2世から王妃ネフェルタリに捧げられた神殿です。
古代エジプト、王妃といえど王様と同等に扱われることは無かった時代。
この神殿のモチーフは、王と王妃がほぼ同じ大きさ。王にはネフェルタリの他に7人の妻がいたそうですが、王から王妃への深い愛を感じますね。
ここでぜひいただきたいヌビア料理
エジプト料理と北アフリカ料理が混ざり合った料理です。
おすすめは、タジン。
タジンと言えば、モロッコが有名ですが、ヌビアのタジンもとても美味しいですよ。
スパイスをたくさん使っているのに、味も香りもとてもマイルドな優しいお味です。
モロッコ料理のように、シナモン風味でレーズンの入ったクスクスと一緒にいただくのも良いのですが、ぜひ、エジプトパンまたは、エジプトのライスと一緒に召し上がってください。
ファルーカ
お時間があれば、ぜひファルーカでナイル川下りもお楽しみください。
ヌビアの地独特の帆掛け船です。
エンジンなどはなく、船頭さんの技術で風に乗って動くので、本当に静かな時を過ごせます。
喧騒や時間を忘れて、心からゆったりできて癒されますよ。
空気も時間の流れもゆったりしたヌビアの地で、ぜひ悠久の古代エジプトの歴史を体感してください。