Rソックス DHなしの敵地ではベッツを二塁手として起用か

日本時間10月24日に開幕するワールドシリーズ。レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークで2試合を戦ったあと、第3戦からの3試合はドジャースの本拠地ドジャー・スタジアムへ舞台が移されるが、この3試合では指名打者制が採用されない。レッドソックスのアレックス・コーラ監督はJ.D.マルティネスを全試合でスタメン起用するためにムーキー・ベッツを二塁手として起用することを検討しているようだ。

今季のマルティネスはリーグ最多の130打点を叩き出すなど、打率.330、43本塁打、OPS1.031と移籍1年目にして主砲として申し分ない働きを見せた。指名打者として93試合に先発出場し、外野手としての先発出場はレフトが27試合、ライトが18試合。しかし、レッドソックスのレフトにはアンドリュー・ベニンテンディ、ライトには首位打者のベッツがおり、センターにはリーグ優勝決定シリーズMVPのジャッキー・ブラッドリーJr.もいるため、リーグ有数の外野トリオをスタメン起用したいのであれば、マルティネスをスタメンから外さざるを得ない状況だ。

ところが、コーラは打線の要として不可欠な戦力であるマルティネスを全試合でスタメン起用することを明言。つまり、ドジャー・スタジアムで行われる第3戦からの3試合ではマルティネスは外野の守備に就くことになる。となると、外野トリオのいずれか1人がポジションを追われることになるが、コーラはベッツの二塁起用というオプションを検討しているという。

ベッツの二塁起用について「彼はすでにレギュラーシーズン中に二塁を守っている。だから可能性はあると思うよ」と語ったコーラ。二塁は併殺時に走者のスライディングを受けるなど、故障のリスクが高いポジションでもあり、指揮官には打線のキーマンの1人であるベッツに無理をさせたくないという気持ちもあるようだが、リーグ優勝決定シリーズで元気のなかったイアン・キンズラーやブロック・ホルトに代わってベッツが二塁に入れば、指名打者制が採用されないことによる打線の戦力ダウンを最低限にとどめることができる。

今季は1試合(6イニング)だけだが、マイナー時代は二塁手としてプレイし、メジャーデビューを果たした2014年にも14試合で二塁を守っているベッツ。走攻守三拍子揃ったリードオフマンの二塁起用は果たして実現するのだろうか。

© MLB Advanced Media, LP.