交流の場閉館惜しむ 伊勢原市青少年センター

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 神奈川県伊勢原市は、青少年たちの交流や子育て支援の場として親しまれてきた市青少年センター(同市田中)を来年3月末に閉館する。築45年で老朽化が進み、耐震化も不十分だった。学習やサークル活動、教育相談の拠点だっただけに、利用者からは「使いやすい施設なので寂しい」などと閉館を惜しむ声が上がっている。

 市青少年課によると、市役所に隣接するセンターは鉄筋コンクリート造3階建てで、本館の延べ床面積は1354平方メートル。1973年に県立青少年会館として建てられた。95年には市に土地や建物が移管され、市営施設になった。

 学習室や集会室を備え、8月には地域住民の指導で子どもがものづくりを楽しむイベントも開いてきた。現在も音楽活動や体操を行うサークル団体が使用しており、2017年度は3万3599人が本館を利用した。

 センターは07年の耐震診断で基準値を下回り、災害時に倒壊する可能性が指摘された。市は利用者に危険性を周知するとともに、避難訓練を定期的に行いながら運営を継続した。

 東日本大震災で建物の安全性が問われる中、耐震補強やバリアフリー工事に7200万円、大規模改修の場合には3億3900万円と高額の更新経費が見込まれることから、市は16年に「公共施設等総合管理計画」を策定。センターの機能移転を盛り込み、閉館を決めた。

 センター内の青少年課、子ども家庭相談課、教育センターは市役所本庁舎の5階に移る。15日に教育センターを利用していた同市串橋の主婦(44)は「月1回ほど子どもの相談で利用している。建物が独立した施設で行きやすかっただけに、寂しい気持ちもある」と語った。

 センターの跡地は、市役所の慢性的な駐車場不足を解消するため、駐車場として暫定的に活用する。

 付属施設の体育館と弓道場は廃止せず、体育館内に貸し館業務を行う管理事務所やトイレを新設する。市は市内の公民館、コミュニティーセンター、子ども科学館などを使用してもらいたい考えで、市青少年課は「建物がなくなるが、今後も青少年健全育成事業の充実に努めたい」と話している。

来年3月末に閉館する伊勢原市青少年センター=同市田中