LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S 2018スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート

LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S
WAKO’S 4CR LC500
#6 Kazuya OSHIMA/Felix ROSENQVIST

2018年スーパーGTシリーズ
第7戦オートポリス レースレポート

大会概要
2018年スーパーGTシリーズ第7戦

大会名称
2018 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 300 km RACE

開催日時
10月20日土曜(予選) 10月21日日曜(決勝)

開催サーキット
オートポリスインターナショナルレーシングコース(1周4.674km)

同時開催レースカテゴリー
・2018 FIA-F4選手権第11戦&第12戦
・2018 N-ONE OWNER’S CUP Round.14

LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S 参戦体制

ドライバー:大嶋和也
出身地:群馬県
生年月日:1987年4月30日
体重:61kg
身長:171cm
血液型:RH+A

ドライバー:フェリックス・ローゼンクヴィスト
出身地:スウェーデン
生年月日:1991年11月7日
体重:62kg
身長:170cm
血液型:RH+O

エントラント代表:狐塚宣寿
チーム監督:脇阪寿一
チーフエンジニア:田中耕太郎
チーフメカニック:小倉啓悟

レース情報

■予選(10月20日)

天気:晴れ コース状況:ドライ
気温:15度 路温:34度(14時30分)
湿度:25パーセント(14時30分)
予選開始:14時54分(GT500クラスQ1開始)(*当初予定より4分遅れ)

 2018年スーパーGTシリーズはラスト前のラウンドを迎えた。チャンピオン争いの正念場、第7戦の開催地は九州・大分県のオートポリスである。第6戦までは獲得ドライバーズポイント×2kgだったウエイトハンデが、今回のレースでは原則的に×1kgへと変わる(最終戦は原則ノーハンデ)。#6 WAKO’S 4CR LC500の大嶋和也&フェリックス・ローゼンクヴィストはここまで34点を獲得しており、ハンデも34kgということになる。
 
 現在ドライバーズランク首位とは27点差、チャンピオン争いに残るためには、このオートポリス戦で大量ポイントを獲得することが必須条件だ。予選日は朝こそ曇りだったが、昼前からは晴れてきて、路面は安定的にドライ。ただ、朝と午後の路面温度の差が大きく、難解な状況ともいえた。
 

#6 WAKO’S 4CR LC500予選結果:9位(予選Q1ベストタイム:1分33秒527/ローゼンクヴィスト選手)

 クラス別2段階ノックアウト方式の予選は、今回もGT300クラスのQ1で赤旗中断となるアクシデントがあり、GT500のQ1開始が少し遅れた。日差しの影響で、気温が低いわりには路温が上がってきており、朝の練習走行の最後の方の時間帯と比べても10度前後、高くなっている。難しい戦況が予想されたQ1には、ローゼンクヴィストが出走した。
 
 セッション終盤に皆がタイムを出しにいくなか、ローゼンクヴィストもアタックへ。そして1分33秒527をマークしたローゼンクヴィストの順位は、Q2進出圏の8位に一歩届かずの9位。大嶋につなぐことは惜しくも叶わなかった。
 

■決勝(10月21日)

天気:晴れ コース状況:ドライ
気温:17度 路温:36度(スタート前)
湿度:35パーセント(スタート前)
決勝パレードラップ開始:14時00分
決勝レース周回数:65周(約300km)

#6 WAKO’S 4CR LC500大嶋和也選手&フェリックス・ローゼンクヴィスト選手 決勝結果:9位(所要時間:1時間56分50秒813/ベストラップ:1分37秒653=ローゼンクヴィスト選手)

 決勝日は朝から晴天。#6 WAKO’S 4CR LC500はローゼンクヴィストが前半、大嶋が後半の各スティントを受け持つ布陣で決勝に臨んだ。9番手からスタートしたローゼンクヴィストは序盤、8~9番手でレースを進める。19号車のピットインにより、16周目には7番手へと浮上。その後、20周目にアクシデントによるセーフティカー(SC)導入があり、24周終了時にSCが撤収すると、ここからGT500クラスの上位陣が続々とルーティンのピットストップに入る展開となる。
 
 そのなかでローゼンクヴィストは好ペースを維持、チームは32周目までピットインを引っ張っていき、30周終了時には暫定トップにも立った。ところがこの時、直前を走っていた38号車がピットインする際にローゼンクヴィストは急ブレーキとなり、小さくないタイムロスを喫することになってしまっていた。
 
 そしてこの不運が、その後のレース展開にも雪だるま式に影響を及ぼしていくことに。交代した大嶋はコース上で、他メーカーのマシン群の後ろを走る展開を強いられることとなってしまった。ペースが上がらない様子のマシンたちを抜きあぐねているうちに上位は逃げてしまい、さらなる不運まで襲う。
 
 47周目、23号車が第2ヘアピンで大嶋と8号車を一気に抜こうと仕掛けてきて、アクシデントが発生。23号車にペナルティが出ることになるアクシデントで、大嶋は混乱のなか、8番手から9番手に後退することとなっただけでなく、マシンにもダメージを受けてしまった。
 
 大嶋は終盤も前方39号車と戦い続けたが、9位でのゴールに。無念の結末で、王座獲得の可能性は消えた。次は最終戦、開催地はツインリンクもてぎである。過去2年はチャンピオン争いをしていた舞台で、今シーズンは“意地の1勝”を目指すこととなった。

WAKO’S 4CR LC500

 

■大嶋和也選手のコメント

「23号車は止まりきれないスピードで入ってきた感じでした。僕は避けましたけど、結局あの混乱のなかでマシンに空力的なダメージを受けてしまい、そのあとはグリップが全然なくなってしまいました」

「それまでは、前にいるマシンたちを抜ければさらに追い上げていける、と思っていたんですけどね。最終戦のもてぎは、意地で優勝を目指すしかないです。今年はストレスの溜まるレースが多かったので、最後はスッキリと終われるよう頑張ります」

■フェリックス・ローゼンクヴィスト選手のコメント

「決勝のペースは良い時もあれば、それほどでない時もありましたが、総じていえばわるくなかったと思います。特にセーフティカーが出る前の時期からはかなり良いペースで走れていました。ただ、自分のスティントの最後もそうですし、カズヤに代わってからも不運なことが続いてしまい、残念な一戦でした」

「最終戦、失うものはありませんし、良い結果で終わりたいですね。先日のもてぎ合同テストでの感触的にも、今回より良いペースを発揮できると思います」

大嶋和也とフェリックス・ローゼンクヴィスト

■田中耕太郎エンジニアのコメント

「決勝レースのペース自体は良かったと思います。しかし終盤、不運なアクシデントでマシンがダメージを負い、空力的な損失を被ってしまってからは本来の力を発揮できませんでした。今のGT500マシンはとても高度でデリケートですからね。最終戦でなるべく多くポイントを獲れるよう頑張ります」

■脇阪寿一監督のコメント

「予選でのタイヤ選択はグレイニング(ささくれ摩耗)の少なさを重視し、レースのことも考えてソフトにしました。決勝日は温度条件が上がりましたから、結果的には両ドライバーともソフトで走った我々の選択にアドバンテージはなかったのかもしれません」

「ただ、フェリックスのスティントの後半のペースは同じレクサスのミディアム勢に対してかなり良かったですし、レース前半の状況からは今回、自分としては優勝まで考えられるくらいの感触がありました。38号車の真後ろで急ブレーキ、となったところから、様々な面で展開がわるくなってしまいましたね」

「ピットアウト後はペースが上がらないマシンの後ろに出ることになってしまい、そこで大嶋が苦しむことになり、アクシデントにも巻き込まれて空力的なダメージを受けることにもつながってしまったわけです。これで最終戦に向けてはタイトル争いに残れませんでしたけど、我々としてもとにかく優勝したいので、最後までしっかり戦っていきたいと思います」

シリーズランキング

大嶋和也&フェリックス・ローゼンクヴィスト:10位/36ポイント(今回2ポイント獲得)
チーム部門:8位/57ポイント(今回5ポイント獲得)

観客動員数
開催期間中延べ入場者数 約3万930人
10月20日土曜(予選日天気:晴れ)1万550人
10月21日日曜(決勝日天気:晴れ)2万380人

イベントへの参加報告
ピットウォーク開催日程:10月20日12:00~12:50 10月21日11:00~11:55キッズウォーク開催日程:10月20日16:50~17:35
主催:GTアソシエイション、オートポリス
参加者:大嶋和也、フェリックス・ローゼンクヴィスト

 ピットロード開放エリアにて握手&サイン会、撮影会、グッズ提供等を行ない、今回も沢山のお客様をお迎えすることができました。決勝レース開始前にはグリッドウォークも実施されています。

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