2018年シーズンをとおして、メルセデスF1のバルテリ・ボッタスはピレリのタイヤ性能に常に満足していなかった。特に摩耗の激しさやブリスターの発生しやすさを指摘している。
ボッタスを含む多くのドライバーたちは、ピレリのコンパウンドが2017年と比べて一段階ソフト寄りに変わってしまったことに、揃って批判の声をあげた。
タイヤの急激な性能劣化を抑えるため、いくつかのレースではドライバーたちがペースコントロールを強いられた。最後までタイヤをもたせるために、ペースを落としクルージングせざるを得なかったというのだ。
「今シーズンは、事実上すべてのレースでかなりのペースコントロールを行ってきているし、直近の数戦では特に慎重になっていた」と、ボッタスはブラジルのGloboに対して語った。
「温度があるレベルに達するとブリスターが発生すると分かっているから、僕たちはあまりプッシュせず、その温度を超えないようにしているんだ」
ボッタスは、レースペースを落とさなくてはいけなくなり欲求不満で終わったレースもいくつかあると語る。
「マシンに大きなポテンシャルがあるわけだから、そうした走り方は理想的とは言えないね」
それでもなお、ボッタスは2019年に向けてピレリがタイヤ温度の問題を解決することに期待を示す。
「数週間前、2019年シーズン用タイヤのテストに何度か参加した。ピレリは今すごく頑張っているはずだ。性能が多少なりとも良くなることを願っているよ」
2019年は、F1がピレリと結んでいる公式タイヤサプライヤー契約の最終シーズンとなる。
ピレリはすでに、2020年から2023年までの次期サプライヤー契約の入札手続きに参加を表明している。入札にはほかに、現在FIAヨーロピアンF3選手権とDTMドイツ・ツーリングカー選手権でタイヤサプライヤーを務めている韓国のタイヤメーカー、ハンコックも参加する予定だ。