エンゼルスの最優先課題はトラウトとの契約延長交渉

19シーズンにわたってチームの指揮を執ったマイク・ソーシアに代わり、ブラッド・オースマスが監督に就任することが決定したエンゼルス。監督人事がひと段落し、エンゼルスは次なる動きに目を向け始めているが、アート・モレノ・オーナーはマイク・トラウトとの契約延長交渉がチームの最優先課題であることを明言した。

現在、エンゼルスとトラウトの間での公式な契約延長交渉は開始されていないものの、モレノは契約が残り2年となっているトラウトとの契約延長交渉を最優先に考えていることを明言。オースマスの就任記者会見後、本拠地エンゼル・スタジアムでモレノはトラウトについて「我々はそれ(=契約延長)について何度も話をしているんだ。常にこのことを考えているよ。彼は8シーズンもここでプレイしているし、我々は彼のことをよく知っている。素晴らしい人間であり、素晴らしいアスリートだ」と語った。

トラウトはエンゼルスと6年1億4450万ドルの契約を結んでおり、エンゼルスとの契約は残り2年。両シーズンとも年俸は3400万ドルとなっている。すでにア・リーグのMVPを2度受賞し、オールスター・ゲームにも7度の選出経験を誇るトラウトだが、本人いわく今季が自己ベストのシーズンだったという。打率.312、39本塁打、24盗塁、OPS1.088をマークしただけでなく、センターの守備力も向上。「今季は全体的に見れば自己ベストのシーズンだったと思う。攻撃面においても守備面においても良いパフォーマンスを見せることができた。ここ数年は守備の数値が落ちていたから、それを改善するために一生懸命努力したんだよ」と本人も納得のいくシーズンを過ごし、27歳という年齢を考慮しても、全盛期を迎えていると言って差し支えないだろう。

エンゼルスにはトラウトのメジャーデビュー後、ポストシーズンで1勝もできていないという現実がある(唯一出場した2014年は地区シリーズでロイヤルズにスイープ負け)。モレノはトラウトを引き留めるために「勝てるチーム」を構築する必要性があることを理解しており、今オフは最大の弱点である投手陣の補強を行う方針だ。ポストシーズン進出を狙えるチームを作り、トラウトを引き留めることはできるのか。今オフ以降のエンゼルスの動きに注目したい。

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