「ドイツ・グラモフォン創立120周年 Special Gala Concert presented by 小澤征爾 & サイトウ・キネン・オーケストラ」開催決定

(C) Shintaro Shiratori

円盤式蓄音機(現在のレコードの原型)を発明し、特許を取得したドイツ出身のアメリカ人エミール・ベルリナーが1898年に創立した世界最古のクラシック・レーベル=ドイツ・グラモフォン。
創立120周年を迎える今年、世界各国で記念コンサートを開催している同レーベルが、日本でもガラ・コンサートをサントリーホールで実施することが決定いたしました。

出演アーティストは、1970年代から数多くの名盤をドイツ・グラモフォンに残してきた指揮者、小澤征爾と、14歳でデビューを果たして以来、同レーベルのみならずクラシック界を代表するヴァイオリニストとして活躍するアンネ=ゾフィー・ムター、オーケストラは日本の代表的な音楽学校である桐朋学園の創設者のひとりであり、偉大な教育者であった故齋藤秀雄教授の没後10年にあたる1984年に、彼の弟子である小澤征爾の発案により結成されたサイトウ・キネン・オーケストラ、そしてそのサイトウ・キネン・オーケストラを過去3度に渡りゲストコンダクターとして指揮し、国内外で高い人気を誇るベネズエラ出身の指揮者ディエゴ・マテウス。

アンネ=ゾフィー・ムターは、小澤征爾が長年薫陶を受け、“楽壇の帝王”と称された偉大な指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンに見出され、その縁で、2人は過去にレコーディングや数多くのコンサートで共演を果たしてきました。
しかし小澤征爾率いるサイトウ・キネン・オーケストラと共演するのは今回が初で、「マエストロ オザワと音楽を創ることができることはこれ以上にない美しさと興奮なのです」と語り、小澤征爾も「アンネ=ゾフィー・ムターとサイトウ・キネン・オーケストラが初めて共演します。それを僕が指揮するので大変楽しみにしています」とコメントしています。

主催となるドイツ・グラモフォンのプレジデント=クレメンス・トラウトマンは開催に向け『今回クラシック音楽の象徴とも言うべきサントリーホールで、影響力とインスピレーションに溢れたこの2人のステージを経験できることはこの上なく名誉なことです』、日本国内で同レーベルの配給を行うユニバーサル ミュージック社長兼CEO藤倉尚も『西欧クラシック音楽の受容において長い歴史を持つこの日本で、「ガラ」の名にふさわしい華やかな顔ぶれが揃ったコンサート開催されることを大変喜ばしく思います。ドイツ・グラモフォンだからこそ成し得た、豪華アーティストの競演を多くの方にお楽しみいただければ幸いです』とコメントしています。

また、ガラ・コンサートにふさわしい舞台の花の装飾は、国内外で活躍するフラワー・アーティストであり、東京・南青山にオートクチュールの花屋『JARDINS des FLUERS』(ジャルダン・デ・フルール)を運営する東信が手がけます。

音楽はもちろん空間に至るまで、クラシック界最高のブランドと称されるドイツ・グラモフォンならではの豪華な一夜になるでしょう。

■YouTube:
【小澤征爾コメント映像】ドイツ・グラモフォン創立120周年 Special Gala Concert presented by 小澤征爾& サイトウ・キネン・オーケストラ

■公演概要
タイトル:ドイツ・グラモフォン創立120周年Special Gala Concert presented by 小澤征爾 & サイトウ・キネン・オーケストラ
     (英:Deutsche Grammophon 120 Special Gala Concert presented by Seiji Ozawa and Saito Kinen Orchestra)
日時:2018年12月5日(水)19:00開演
会場:サントリーホール 大ホール(〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1)
主催:ドイツ・グラモフォン
共催:ユニバーサル ミュージック合同会社 / 公益財団法人 サイトウ・キネン財団
企画制作/アーティスト・マネージメント:株式会社ヴェローザ・ジャパン
協賛:GVIDO MUSIC株式会社(寺田倉庫グループ)
協力:朝日新聞社
チケット価格  
VIP席:50,000円⇒前日ゲネプロ参加 / サイン入り記念品付与
S席:30,000円 / A席:25,000円 / B席:20,000円 / P席:15,000円
学割(A席50席限定):10,000円
出演者
・小澤征爾(指揮)
・アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
・サイトウ・キネン・オーケストラ
・ディエゴ・マテウス(指揮)
<曲目>
(1)チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》 作品24 ポロネーズ
(2)チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 作品64
【指揮:ディエゴ・マテウス / サイトウ・キネン・オーケストラ】
(3)J.S バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042
(4)ベートーヴェン:ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス 第1番 ト長調 作品40
【指揮:ディエゴ・マテウス / サイトウ・キネン・オーケストラ ヴァイオリン独奏:アンネ=ゾフィー・ムター】
(5)サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 作品28
【指揮:小澤征爾 / サイトウ・キネン・オーケストラ ヴァイオリン独奏:アンネ=ゾフィー・ムター】
舞台装飾 : 東信 (JARDINS des FLUERS)

<小澤征爾 コメント全文>

(C) Shintaro Shiratori

サイトウ・キネン・オーケストラとアンネ=ゾフィー・ムターが今度初めて共演します。それを僕が指揮するので大変楽しみにしています。
アンネ=ゾフィー・ムターとは、カラヤン先生がムターの最初のレコーディングをしたときに僕を呼んで、「私のレコーディングが終わったら次はセイジがやりなさい」と言われたので、ラロの「スペイン交響曲」というのを、パリだと記憶していますが、レコーディングしました。それが彼女との出会いでした。
それ以来の縁で仲良くしています。彼女は本当にすばらしく、カラヤン先生が惚れ込んだだけのことはあります。

<アンネ=ゾフィー・ムター コメント全文>

(C)Anja Frers / DG

セイジとの出会いから30年以上がたちました。
その間私は彼の指揮者としての才能と、音楽仲間としてだけではなく寛大で忠実な友人として、常に彼を尊敬してきました。
彼はとても温かみがあり、心優しい人間です。
それは彼とヘルベルト・フォン・カラヤンとの関係で証明されています。
セイジはカラヤンを尊敬する親のように接し、二人の関係はとても誠実なものでした。
このようなセイジの素晴らしい資質は、彼を類のない音楽家へと創り上げてゆきました。
彼が若い音楽家たちへ注ぐ愛情は、サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーに対しても見ることができます。
本物の素晴らしい人間だけがこのような思いやりの心を持っているのです。
彼は我々みんなにとってインスピレーションの源です!
私は12月5日にドイツ・グラモフォンの120周年を祝する記念コンサートで演奏できることを心待ちにしています。
マエストロ オザワと音楽を創ることができることはこれ以上にない美しさと興奮なのです。

<藤倉尚 (ユニバーサル ミュージック合同会社 社長 兼 最高経営責任者)コメント>
世界中の音楽家からリスペクトされるクラシック・レーベル、ドイツ・グラモフォンは誕生から120年を迎えました。円盤式蓄音機の発明に端を発し、音楽産業の歴史とも重なるドイツ・グラモフォンの歩みは、今なお音楽ファンに感動を与え、進化を続けています。
西欧クラシック音楽の受容において長い歴史を持つこの日本で、「ガラ」の名にふさわしい華やかな顔ぶれが揃ったコンサート開催されることを大変喜ばしく思います。ドイツ・グラモフォンだからこそ成し得た、豪華アーティストの競演を、多くの方にお楽しみいただければ幸いです。

<クレメンス・トラウトマン (ドイツ・グラモフォン プレジデント) コメント>
アンネ=ゾフィ・ムターと小澤征爾によるドイツ・グラモフォンでの作品は、愛聴者の皆さんと、私を含めた演奏家たちといったクラシック・ファンの音楽的構成の本質的な一部となりました。
なので、今回クラシック音楽の象徴とも言うべきサントリーホールで、影響力とインスピレーションに溢れたこの2人のステージを経験できることはこの上なく名誉なことです。
繰り返しになりますが、2人にとって重要な指導者であったヘルベルト・フォン・カラヤンの存在が、今回のこのコンサートに密接につながっていることは単なる偶然ではありません。
長きに亘ってドイツ・グラモフォンが素晴らしいアーティストたちと関係を築いてきたことを私たちはとても誇りに思うとともに感謝しています。
私たちのアーティストと作品が、大変な人気で受け入れられたこの日本で、イエロー・レーベルの創立120周年記念を祝うことはとても価値のあることなのです。

■出演者プロフィール
小澤征爾

(C) Shintaro Shiratori

1935年、中国のシャンヤン(旧奉天)生まれ。幼いころからピアノを学び、桐朋学園で齋藤秀雄に指揮を学ぶ。59年、仏ブザンソン指揮者コンクールで第1位を獲得。シャルル・ミュンシュの他、カラヤン、バーンスタインに師事。ニューヨーク・フィル副指揮者、サンフランシスコ響音楽監督などを経て、73年にボストン交響楽団の第13代音楽監督に就任。米国オーケストラ史上でも異例の29年という長期にわたって務め、オーケストラの評価を国際的に高めた。2002年秋には、ウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任、2010年春まで務めた。
日本においては、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)を恩師齋藤秀雄を偲んで1984年に組織。92年より、国際的音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(現セイジ・オザワ 松本フェスティバル)」へと発展させ、総監督に就任(~継続中)。
小澤国際室内楽アカデミー奥志賀、小澤征爾音楽塾、Seiji Ozawa International Academy Switzerlandを設立し、若手演奏家の教育活動にも力を注いでいる。水戸室内管弦楽団の総監督を務めると共に、2013年からは水戸芸術館館長も務める。

アンネ=ゾフィー・ムター

(C)Anja Frers / DG

ドイツのラインフェルデンに生まれ、カール・フレッシュ門下のエルナ・ホーニヒベルガー及びアイダ・シュトゥッキに師事。1976年ルツェルン音楽祭の世界デビューがカラヤンの目に留まり、翌77年ザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭に招かれベルリン・フィルと共演し国際的な活躍を始める。1978年、ドイツ・グラモフォンにカラヤンと初録音、以降数々の名盤を生み出し、それらは4回のグラミー賞の他、多数の賞に輝いている。
伝統的な作品に加え、現代のレパートリー開拓にも余念がなく、デュティユー、ルトスワフスキ、ペンデレツキら多くの作曲家から作品を捧げられている。
また、医療問題や社会問題にも強い関心を寄せ、数多くの団体を支援している。その他、若い音楽家の支援・育成にも情熱を注いでいる。
ドイツ連邦共和国功労十字勲章一等、レジオン・ドヌール勲章、バイエルン功労十字勲章など、その演奏家としての実績と人道的行為に対して数多くの賞を受けている。2018年には、サンタ・チェチーリア国立アカデミーの名誉会員に任命され、ポーランドより文化名誉勲章が授与された。

サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)

(C)大窪道治

   
偉大な教育者であり桐朋学園創設者のひとりである、故齋藤秀雄の没後10年となる1984年に、弟子の小澤征爾の発案により、門下生100余名が集まり開催したメモリアルコンサートが礎となって生まれたオーケストラ。87年にSKOとして初の欧州ツアーを行い、その後も各地に招待され、“幻のオーケストラ”と称された。齋藤秀雄生誕90年の1992年、念願であった“日本に腰を据えた音楽祭”として「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(現セイジ・オザワ 松本フェスティバル)」が松本市で開幕。総監督小澤征爾とSKOが中心となり、毎夏、交響曲とオペラを軸に音楽祭を開催している。

ディエゴ・マテウス

(C) Carlos Ovalle

国際的に知られるベネズエラのエル・システマを卒業し、南北米でもっとも将来を期待されるアーティストの一人として広く注目されている。2011年9月より15年までフェニーチェ歌劇場の首席指揮者。2013年より2016年までメルボルン交響楽団の首席客演指揮者。優れたオペラ指揮者として知られ、最近ではトリノ王立歌劇場、ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで指揮をしており、オーケストラとの今シーズンの共演は、ブリュッセル・フィル、BBCフィル、ボルドー・アキテーヌ国立管、スイス・イタリアーナ管、ワルシャワ・フィルなどがある。サイトウ・キネン・オーケストラとは2011年、2014年、2018年にゲストコンダクターとして共演している。

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