【卓球・Tリーグ】平野美宇が“世界最強カットマン”ソヒョウォンとの大接戦を制す 日生の勝利決める<女子開幕戦・3番シングルス>

*写真は平野美宇(日本生命レッドエルフ)

<Tプレミアリーグ2018/19シーズン女子開幕戦 10月25日(木)>

25日、卓球新リーグ「Tリーグ」の女子の部が幕を開けた。開幕戦で対戦するのは、国際色豊かなTOP名古屋(以下、名古屋)と、平野美宇を擁する日本生命レッドエルフ(以下、日本生命)の2チーム。1番のダブルスを平野/常晨晨ペア(日本生命)が、2番のシングルスを早田ひな(日本生命)が奪い、日本生命が勝利に王手をかけた状態で3番のシングルスを迎えた。勢いに乗る日本生命の3番に選ばれたのはエース平野美宇。そして何が何でも1点返したい名古屋は、エースであり韓国卓球界を支えるソヒョウォンを起用した。運命のエース対決となった3番シングルス、日本生命は平野で勝利を決められるか。

3番:ソヒョウォン(名古屋)vs 平野美宇(日本生命)

第1ゲーム

後がない名古屋の頼れる存在として、カットマンのソヒョウォンが出番を迎えた。これがTリーグ初めてのカットマンの出場となる。対するは、日本生命のエース平野美宇。平野が打てども打てども、少し下がった位置から鮮やかにカットで返球するソヒョウォンのプレーに、会場の拍手もとまらない。スコア面でも両者一歩も譲らず、9-9と混戦模様になった。ここで平野が強烈なスマッシュを放ち、ゲームポイントまで先にたどり着く。しかしソヒョウォンが3点連取し、逆転でゲームを先制した。

第2ゲーム

1ゲーム目を奪い、ソヒョウォンが勢いに乗ったか、2ゲーム目も出だしから巧みな攻撃などのスーパープレーを連発し5-2とリードを広げた。しかし、平野もあえてスピードの遅いボールを打つなど、相手のタイミングを崩す戦術を用いて逆転に成功する。世界屈指のカットマンであるソヒョウォンは、平野のこの戦術にも見事な対応をみせ、スピードの遅いボールはカウンターで攻め込んだ。世界トップクラスのハイレベルな攻防が続いたが、最後は平野が11-9で決めきり、ゲームカウント1-1のイーブンに戻すことに成功した。

第3ゲーム

追いつかれた名古屋・ソヒョウォンであったが、変化の強いサーブや予測不能な攻撃など、まさに変幻自在のプレーをみせ、第3ゲームは終始優位に立つ。そのまま10-7とソヒョウォンが先にゲームポイントを奪い、名古屋に勝利の女神が微笑みかけた。しかし、ここから平野の持ち味である高速スマッシュが牙をむき、平野が驚異の5連続ポイントで逆転に成功。日本生命がチームの勝利まであと1ゲームと、王手をかけた。

第4ゲーム

連続ポイントで勢いづいた日本生命・平野は、第4ゲームになっても連続でポイントを重ね6-0と一気に畳みかけた。前のゲームと合わせて実に11点連続ポイントとなった。名古屋・ソヒョウォンも驚異の粘りを見せて8-8まで追いつくと、ついには10-9と逆転でゲームポイントを迎えた。平野も意地のプレーでデュースにしたが、ソヒョウォンが見事な逆転劇で勝負を最終ゲームに持ち込んだ。

第5ゲーム

Tリーグ独自のルールで最終ゲームは6-6から始まる。そのため最初の1本が大事になるが、その1点を手にしたのは名古屋・ソヒョウォンだった。次の1点も連続で取得し、8-6とソヒョウォンがリードを広げたのもつかの間、平野がすぐさま8-8に追いついた。そして先にマッチポイントを握ったのはソヒョウォン。しかし平野もすぐさま追いつき、この試合4度目のデュースに。平野が12-11と初めてのマッチポイントを握ると、最後は強力なスマッシュを決め、日本生命の開幕戦勝利を確定させた。

スコア3-0で日本生命の勝利が確定したが、Tリーグは必ず4番まで行わる。4番の成績によって勝ち点が変わるため、日本生命にとっても名古屋にとっても負けられない試合だ。最後まで見逃せない。

Tリーグ2018/19女子開幕戦 TOP名古屋 0-3 日本生命レッドエルフ

森薗美咲/呉穎嵐(名古屋) 0-2 ◯平野美宇/常晨晨(日本生命)
5-11/7-11

鄭怡静(名古屋) 1-3 ◯早田ひな(日本生命)
11-5/4-11/2-11/7-11

ソヒョウォン(名古屋) 2-3 ◯平野美宇(日本生命)
12-10/9-11/10-12/12-10/11-13

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文・写真:ラリーズ編集部

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