南城市女性殺害から1カ月 捜査行き詰まり 住民に不安募る

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 沖縄県南城市佐敷の県営団地の一室で、住人の女性(88)が他殺体で見つかった事件は、9月25日の発生から1カ月がたった。県警は殺人容疑での立件も視野に捜査を続けるが、有力な手掛かりを得られておらず、容疑者の摘発には至っていない。今も現場前ではパトカーが24時間態勢で警戒しており、近隣住民らは「犯人が早く捕まってほしい」などと話し、不安を募らせている。

 事件は郵便受けに新聞がたまっていることを不審に思い、部屋を訪ねた知人女性が室内で腐乱した遺体を発見したことから発覚した。女性の頭部には鈍器で殴られた痕があり、司法解剖の結果、頭蓋骨骨折による脳損壊が死因と判明した。捜査関係者によると、現場のごみ箱から凶器とみられるハンマーが見つかったが、摘発につながる指紋などは検出されていない。

 事件発覚時、部屋は施錠されていなかった。室内に荒らされた形跡はなく、物取り目的の犯行の可能性は薄いとみられる。県警は不審者の特定のため周辺の防犯カメラの解析を進めているほか、捜査員が各戸を訪ね聞き込みを続けている。ある捜査関係者は「客観的証拠は乏しいが、たんたんと証拠を積み上げてやるしかない」と話した。

 近所に住む女性を知る自営業の女性は「どうしていまだに犯人が捕まらないのかが不思議だ。早く捕まってほしい」と不安げに話した。別の女性は「パトカーがずっといるから落ち着かないと言う人もいる。防犯にはなると言う人もいるけどいつ終わるのか。本当に早く捕まってほしい」と訴えた。