原城跡砂利問題で南島原市が顚末書 長崎県に提出、文化庁へ郵送

 世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つ、長崎県南島原市の原城跡(国指定史跡)の無断砂利敷設問題で、市は25日、「砂利敷設が現状変更に該当しないと判断したのは認識が甘かった」とする顚末(てんまつ)書を県に提出した。
 市、県によると、顚末書では「二ノ丸跡」の広場に砂利を敷いた経緯を説明。問題発覚後に広場を封鎖し、観光客が駐車場として利用しないように誘導したことなどの対応を報告した。再発防止対策として、文化財を所管する市教委文化財課との連携を強化することや、専門家の意見を聞いてから工事に着手することなどを挙げた。
 県は顚末書を受理。同日、文化庁に郵送した。市世界遺産推進室は「今回の問題を教訓にし、今後はチェック体制を強化したい」としている。

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