〝浦上百貨センター〟立て替え? 来年2月着工の耐震化保留 長崎県が再検討

 長崎県は26日、市場の浦上百貨センターや県営住宅などが入る「川口アパート」(長崎市川口町)の耐震改修工事について、来年2月の着工予定をいったん保留し、建て替えを含めて再検討すると発表した。
 県住宅課によると、川口アパートは1971年完成。鉄筋コンクリート7階建てで、1階の百貨センターは約30店が営業。2~7階は県住宅供給公社の賃貸住宅と県営住宅になっており、109世帯が入居している。土地は県、建物は県と公社の所有。
 川口アパートの耐震化は県、公社と浦上百貨センター協同組合が協議を重ね、1階から着手する予定だった。ただ、2階以上に耐震化工事をすると住民の退去が必要になり、工事も長期化することから、県と公社は計画の見直しを決めた。
 一時休業に向けて準備し、客離れを防ぐイベントにも取り組んできた百貨センター関係者は、突然の方針転換に戸惑っている。マッサージ店を営む同組合の牧山直樹理事は「突然の変更でぼうぜんとしている。県が決めることではあるが、今後も話し合っていきたい」と話した。

耐震改修工事計画を見直す川口アパート=長崎市川口町

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