運動部に外部講師 つくば・谷田部東中が派遣支援組織設立

教員負担軽減 競技力向上も

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サッカー部の活動日に外部講師から技術指導を受ける生徒ら=つくば市東

部活動改革の一環として、教員の負担軽減と生徒の競技力向上の両立を目指す取り組みが、つくば市東の市立谷田部東中学校(柳橋浩利校長)で進んでいる。10の運動部に外部講師を派遣する支援組織を5月に設立。平日の部活を1日減らす代わりに、専門的指導が受けられる機会を生徒に提供している。活動日に顧問は立ち会わないため教員の働き方改革につながると同時に、生徒のニーズに応える態勢が整った。同校の取り組みは、外部講師の新たな活用法として注目を集めそうだ。

取り組みは、同校が全国の事例を調べて考案。県内は一部の部に限って外部講師を派遣する学校がほとんどで、学校単位で支援組織をつくって多くの部に対応するのは初めて。

同校によると、組織名は「洞峰地区文化スポーツ推進協会(DCAA)」。卒業した生徒の保護者らで構成し、教員は事務局補佐の1人だけ。外部講師は有段者や国内リーグで活躍する現役選手らで、専門知識と経験豊富な人材がそろう。

DCAAを活用するのは、11の運動部のうち野球部やサッカー部など10。水泳部だけは地域クラブで活動する部員が多いため活用していない。文化系も吹奏楽部が導入し始めた。

サッカー部を指導するのは、関東リーグに所属するジョイフル本田つくばFC選手で、筑波大大学院でサッカーコーチング論を研究する堀西謙太さん(23)。「とても良い機会。生徒が技術の上達を感じてもらえれば」と引き受けた。主将の末吉悠樹(はるき)さん(2年)は「一緒に動きながら新しいプレーを教えてもらえる。すごくいい」と手応えを感じている。

指導料は、希望する部員の月謝から支払われ、金銭はDCAAが管理。教員の熱意のみに支えられがちだった運動部だが、柳橋校長(58)は「指導に見合った対価が指導者の評価にもなり、取り組みが持続可能になる」と話す。

活動日は、部活としては休養日。DCAAに加入するかは生徒の自由意思で、学習時間や習い事に充てたりすることが可能だ。活動日に顧問も立ち会わないため、教員の放課後の時間が確保され、全職員で研修などが行えるようになった。

教員からは「顧問が部活に参加せずにいられる勤務時間内に、全職員で研修を行えるのはいい」「家族で過ごす時間が増えた」などの声が上がっている。柳橋校長は「役割分担が明確になり、教師と生徒、指導者がウインウインの関係が実現できた」と話した。 (沢田将生)

★県内の部活動制限
県教委が5月に発表した運動部活動の運営指針によると、休養日は中学校で週2日以上設ける。内訳は平日1日、土日1日以上とした。朝の練習は原則禁止。活動時間は、中学校は平日2時間程度、休業日は3時間程度。各市町村が内容を定めた。