【全鉄筋が金沢で秋季定例会】週休2日、来夏の完全実施を決議

 全国鉄筋工事業協会(全鉄筋、会長・岩田正吾正栄工業社長)は26日、秋季定例会を金沢市のANAクラウンプラザホテル金沢で開いた。北海道から沖縄県まで、正会員団体の役員ら約130人が参加した。

 今回は「雇用改善推進会議」と題して、専門工事業の未来展望をテーマにした講演や、社会保険加入状況の調査報告などがあった。

 冒頭の挨拶で岩田会長は「国の建設行政が目まぐるしく変わっており、我々も社会保険への全員加入という方向にかじを切った」と環境の変化を指摘。「一方で感じるのは受注の価格差。まだまだ社会保険を含めない見積もりもある」と問題点も挙げ、雇用環境改善の必要性を訴えた。

 今後の取り組みとしては「一番重要視しているのは(就業履歴を管理する)建設キャリアアップシステム。職人の能力評価と企業評価の2面があるが、企業は国が認めた第三者機関が評価し、なおかつ団体を挙げて取り組んできた全鉄筋の会員であることが考慮されるよう提言していく」と語った。

 最後に国の施策である「働き方改革」に絡み、全鉄筋として先行して来夏から週休2日制を進めることを提案。「夏の過酷な現場での生命に関わる事故を防ぐため、すべての工事現場で7月から9月は全土日を休工する」と決議し、政府と国土交通省、厚生労働省に柔軟な工期設定などを求めていくことにした。

 定例会後には懇親会も開催した。

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