サッカー場移転 懸念の声

室蘭・祝津公園に移設、ピッチ数は1面

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大会開けるのか

新サッカー場が建設予定の祝津公園グラウンド

 サッカーの試合でシーズン中にぎわう室蘭市入江運動公園芝生広場・多目的運動広場。2020年度に着工予定の新しい市体育館などの建設予定地となっており、市内のサッカー関係者の間では動揺が広がっている。他地区に新しいサッカー場が造られるが、ピッチ数が減少する見通しで影響を懸念する声は少なくない。

 芝生、多目的の両広場は天然芝で覆われ、それぞれ1万2千平方メートルの広さがある。サッカー場各1面が用意でき、4~10月までは毎週のように大会が開催されているほか、練習場としても使われる。グラウンドゴルフの利用も盛ん。これに対し市は芝生広場に新体育館と、多目的広場にテニス場を造る計画。サッカー場を祝津公園グラウンド(祝津町)に新設する予定を立てている。

 新サッカー場は人工芝にして機能改善を図る。従来は天然芝の養生のため使用制限が必要な場合がある上、年間で平均2700万円ほどの費用がかかった。人工芝はメンテナンスが容易で稼働率の向上と費用の減少を両立できるという。ナイター照明、子ども用の小型ピッチの導入も検討。費用は5、6億円を見込み、23年度の完成を目指している。

 伊達市では13年に開設した人工芝サッカー場が好評で、年間約3万人に利用されている。人工芝は室蘭のサッカー関係者にも導入を望む声があった。ただ、これまで2面を使って開催していた多くの大会が、祝津では1面に減るために室蘭地区サッカー協会は運営面の影響を懸念している。同協会は「移転はやむを得ない」とした上で、祝津に「人工芝1面、天然芝1面」の確保を訴える要望書を市と市議会へ7月に提出した。

 長谷川進会長は「1面しかないのでは、どうやって大会を開いていけばいいのか。祝津は社会人の利用も多い」と不安を訴える。市との協議では、今後建設が予定されている民間施設の利用を助成し、減面を補う案も出されたが「造られてもいない段階で、なぜ助成の話ができるのか」と首をかしげる。また、実現したとしても双方の移動には車が必要で、使い勝手が悪化する可能性も出ている。

 市教委教育部生涯学習課スポーツ振興は「現状が使いやすいのは承知している。団体とは今後も協議したい」としている。新サッカー場は、多くのクラブチームや部活の練習拠点になる。整備案の中身は「サッカーのまち室蘭」の今後にも大きく影響するだけに動向が注目されている。
(吉本大樹)