古里平戸から平和発信 「被爆のマリア」  ソプラノ歌手 松口さん 120人と合唱

 浦上天主堂の被爆マリア像をテーマにした歌曲「被爆のマリア」コンサート(平戸文化創造研究会主催、長崎新聞社など後援)が27日、平戸市岩の上町の平戸文化センターであり、地元出身のソプラノ歌手、松口ようこさんが平和を願う美しい歌声を響かせた。
 「被爆のマリア」は被爆マリア像に関心を持ち題材に選んだ同市出身の作詞家、門谷憲二さん=東京在住=が詞を手掛け、松口さんに作曲を依頼した。同コンサートは昨年、長崎市で初演。今回、2人の古里である平戸からも平和のメッセージを発信しようと企画した。
 計8曲で構成される歌曲は、戦争や原爆投下に対する怒りに始まり、被爆したマリア像をたたえながら平和な未来を願う内容。交互に展開される市内外の有志計約120人でつくる合唱団の美しいハーモニーと、松口さんの透明感あふれる独唱に、約700人の聴衆は非戦の誓いを新たにしていた。

コンサートで美しい歌声を響かせる松口さん(右)=平戸文化センター

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