子どもの性被害に中学生雇用の事件も 沖縄県内の「福祉犯」2年ぶり増加

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 子どもが性犯罪などの被害に遭う「福祉犯」の2017年の摘発件数が沖縄県内で237件と高止まりしている。18年上半期(1~6月)も102件と高い水準で推移し、9月には当時14歳の少女を酒席で働かせたとして男2人が逮捕される事件も。居場所を求める子どもたちが被害者となるケースは後を絶たず、識者は「悩みを気軽に話せる空間が公教育の場に必要だ」と訴える。(社会部・新垣卓也)

 17年に摘発が最も多かったのは、みだらな行為など県青少年保護育成条例違反121件。酒類を提供する飲食店で少女らに接待をさせるなどの風営法違反23件、児童福祉法違反18件で、それぞれ前年から増加した。

 今年9月には名護市内のスナック店で、女子中学生2人に酒席の接客をさせたとして、経営者と従業員が児童福祉法違反容疑で逮捕された。押収した出勤表や少女らへの事情聴取から、中学生を含む十数人が雇われていた疑いが浮上。少女らの居住地は本島中南部の広い範囲にわたっていたという。

 捜査の過程で、少女らの送迎をしていた従業員がホテルに立ち寄っていたことも分かり、当時15歳の少女にみだらな行為をしたとして従業員の男を再逮捕。経営者と従業員は略式命令を受けた。

 捜査関係者は「少女の大半が学校でも家庭でも疎外感を感じ、自分の居場所を求めながらバイト感覚で働かされている。被害意識が少なく、事情聴取に応じない子もいた」とし、「少女同士が意気投合している面もあった」と明かす。

 一方、雇用に関する知識も少ない少女たちに支払われるお金は低く抑えられがち。捜査関係者は「店側に都合の良い形で扱われていることが多く、少女たちの弱みや未熟さが逆手に取られている」と指摘した。

福祉犯の摘発件数の推移