警報出たら高台へ、室蘭で津波防災地域づくり講演会

©株式会社室蘭民報社

高橋氏
有村氏
定池氏

 道などが主催する「津波防災地域づくり講演会in室蘭」が30日夜、室蘭市輪西町の市民会館で開かれ、室蘭工業大学大学院の有村幹治准教授ら3人の講師が、津波災害に強い地域づくりや住民と行政の役割・連携について講演。参加者は最新の研究でも地震予知はできないこと、津波警報が出たらまず高台に逃げることなどに理解を深めた。

 2011年(平成23年)に制定された11月5日の「津波防災の日」に合わせた講演会で、13年からこの時期に道内各地で開催している。室蘭市では初。

 この日は学生や市民ら約300人が参加。北海道大学大学院理学研究院付属地震火山研究観測センター長の高橋浩晃教授は「胆振地方の地震と津波~想定に研究はどう生かされるか」をテーマに講演。「その日は突然やってくる。社会的弱者に対しても容赦はしない。地震は日本全国どこでも起こり、活断層がなくても起こる。地震は予知ができない」と警告。「新しい場所に引っ越したり就職したら、まず周囲の自然災害リスクを確認して。海岸では津波が、低地や川のそばでは洪水や土石流がある。その上でどう対応するか考えてほしい」と語った。

 「防災・減災を目指したまちづくり」を講演テーマにした有村准教授は、胆振東部地震を踏まえ「今回の地震もそうだが、被災地で発生したことをちゃんと自分たちの立場で考えることが必要。今後の人口減少や訪日観光客増加に対応した都市計画・避難計画が必要」と主張。岩手県宮古市が東日本大震災後に制作した津波啓発DVDも上映した。

 東北大学災害科学国際研究所の定池祐季助教の講演は「北海道の災害文化」。国内各地で被災地支援活動を行った経験から「災害時、人は普段やっていることしかできないし、普段通りにできないことも多い。防災・減災・支援を日常化することが大切」と訴えた。