【神奈中バス7人死傷】運転手「睡眠時無呼吸」で通院

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 横浜市西区の国道16号で28日夜、神奈川中央交通(平塚市)の路線バスが乗用車に追突し、乗客1人が死亡、乗客ら6人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで逮捕された神奈中バス運転手の男(50)=横浜市戸塚区矢部町=が、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され、治療中だったことが31日、分かった。同社が明らかにした。

 同社によると、同容疑者は昨年6月、SASと診断され、毎月1回通院して治療を受けていた。同社は医師の所見に基づき、乗務に支障はないと判断していた。SASは就寝中に呼吸停止が繰り返され、日中に強い眠気や集中力低下を引き起こすとされる。

 このほか、同容疑者は高血圧の治療も継続して受けていたといい、直近半年間の休日は月平均11日だったことも明らかにした。同容疑者は事故後、同社に「運転中に意識を失った。貧血のような症状だった」との趣旨の連絡をしていたという。

 また、同社バスが追突事故を起こす前に、歩道寄りの車線と右隣の車線をまたぐような状態で走行していたことも県警への取材で分かった。同社バスのドライブレコーダーの映像に残っていたという。バスはその後、道路脇の柱などに接触する事故を起こしていたことも分かっている。現場にはブレーキ痕はなく、県警は同容疑者が何らかの原因で運転不能の状態になっていたとみて、事故に至った経緯を調べている。

 同容疑者の逮捕容疑は28日午後9時15分ごろ、横浜市西区桜木町4丁目の国道16号でバスを運転。赤信号で停止していた乗用車に追突して道路脇の柱に衝突、乗客の高校1年の男子生徒(16)=同市都筑区=を脳挫傷で死亡させ、高校生の母親(48)と別の乗客の男性(35)に重軽傷を負わせた、としている。ほかに同容疑者を含む4人がけがをした。調べに対し、容疑を認めている。

 県警や同社によると、バスは横浜駅東口を出発してから約5分後に追突事故を起こしたという。

死傷事故を起こした運転手の勤務状態などについて説明する神奈川中央交通の幹部ら =平塚市役所