長崎市長選まで半年 現職、市議、県議 前哨戦の様相

3人軸にMICEなど争点か

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 来年4月25日の任期満了に伴う長崎市長選まで半年を切った。既に立候補を表明している同市区選出の県議、高比良元(66)=3期目=と同市議の橋本剛(49)=1期目=、4期目を目指し11月中に立候補を表明するとみられる現職、田上富久(61)を軸に選挙戦となる見通し。市長選後に着工予定の新市庁舎とMICE(コンベンション)施設の整備、多選の是非が主な争点となりそうだ。各自、精力的に動いており、前哨戦の様相を帯びている。
 「このままではこのまちが壊れる。今変えないといけない」。10月25日、市中心部であった「はしもと剛を支援する会」結成集会。橋本は支持者らに訴えた。
 橋本は著しい人口減少と市財政の先行きを懸念。総事業費258億円の新市庁舎は規模を縮小し、総事業費216億円のMICE施設建設は他施設との競合をよく見極めて対応する必要があると主張している。
 地盤の市中心部に一定の支持層はあるが「現職が大関なら、うちは前頭3枚目」(陣営関係者)。ミニ集会や街頭演説など“草の根”で支持を広げる構えだ。
 高比良は地盤の市南部を中心に市内5カ所に後援会支部を構えた。9月から精力的に街頭演説を重ねており、認知度向上に躍起だ。
 公会堂存続問題などで市民団体による住民投票条例制定の直接請求が相次ぎ、田上が全て反対したことを橋本と同じく批判。10月20日の街頭演説では「市民の声が届かない市政は市民で変えよう」と呼び掛けた。
 新市庁舎は現行計画の公会堂跡地で建設するのではなく、旧県庁舎跡地で新文化施設と合築し経費を抑えるとし、MICE施設計画の撤回と国立の科学技術系施設の誘致も掲げている。
 一方、田上は30日、茂木町で「市政報告会」を開き、ハード・ソフト両面でまちの基盤整備を進めていると説明。「長崎は進化の真っ最中。止めたり戻ったりしてはいけない」と述べ、続投意欲を漂わせた。
 市政報告会は例年1回だったが、今年はこの日から11月下旬にかけ計5回開く。「選挙対策」(ある市議)と見る向きもある。
 田上を巡り、市議の間では「まじめで選挙受けする」との一方「長期政権で飽きられている面もある」との声がある。経済人の一人は「誰を支持するかまだ様子見の人は多い」と語る。
 東京都の市民団体代表、寺田浩彦(56)も立候補を予定。共産党なども候補者擁立の可否を検討している。=文中敬称略=

長崎市長選に出馬を表明した(左から)高比良氏、橋本氏と立候補する見通しの田上氏のコラージュ