日新製鋼、平形スレート形状の金属成形屋根材を開発 高施工性、来夏から試験販売、他素材からの切り替えに対応

 日新製鋼は31日、平形屋根用スレート形状の金属成形屋根材「セリオスルーフ」を開発したと発表した。従来の金属屋根材に比べ施工に特別な技能が不要な造りで、スレートや瓦といった他素材からの代替製品として有効。2019年7月からグループ会社の日新製鋼建材が住宅向けに試験販売を開始し、工期短縮や作業負荷の軽減といった市場ニーズに対応する。

 セリオスルーフは日新製鋼の塗装・構造部材研究所が主導し、昨春から営業生産する塗装溶融55%アルミ―亜鉛合金めっき鋼板「セリオスプライム」を母材に採用する。スレートの3分の1の重量で、重ね葺きで最軽量を実現。他素材に対抗できる断熱性や遮熱性、防音性を有し、不燃認定材料として耐風圧や水密性、耐衝撃性といった屋根材に要求される性能を満たす。

 自動の釘打ち機が使え、施工時間は従来のスレートより2割短く、従来の金属屋根の半分に収まる。

 日新製鋼建材が製造と販売を担う。当初は屋根面積で月間1千平方メートルの販売目標を掲げ、関東を中心に試験販売に乗り出す。施工者を問わない屋根材の特性を踏まえ、スレートや瓦からの切り替えや屋根職人の働き方改革に寄与するなどして、段階的に生産規模を拡大させる。

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