金属行人(11月1日付)

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 日韓関係が揺れている。今年に入ってからさまざまな問題が浮上したが、元徴用工の賠償に関する韓国大法院(最高裁)の判決は日韓基本条約に反することなどから、これまで以上に強く日本は反発している。韓国政府はどう対応するのだろうか▼韓国との関係がぎくしゃくする一方、日中の関係改善は進んでいる。今年は日中平和友好条約締結40周年。今週には安倍晋三首相が訪中し、習近平国家主席と会談した。その直後にはインドのモディ首相とも日本で会談している。アルセロール・ミッタルと新日鉄住金連合によるエッサール買収も決まり、インドとは経済的にもっと近づくのかもしれない。米国抜きだが、TPPが年末にも発効する。鉄鋼業にとってビジネス拡大のきっかけになるのだろうか▼「今は大きな転機なのかもしれない」と、ある商社マンが話していた。米国はトランプ政権の動きが予測できない。北朝鮮の非核化をめぐる問題もまだ解決されるように見えない。不透明な要素をはらみつつ、国と国との関係が目まぐるしく変わる昨今。鉄鋼業に限らず、企業のリスクはそれだけ高まっている。日本は戦後最長の景気拡大期。だが、少子高齢化・人手不足などの問題も抱える。日本も大きな転換点にあるのだろうか。