河北抄(11/1):「河北抄のおかげで58年ぶりに同窓会を開…

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 「河北抄のおかげで58年ぶりに同窓会を開くことになりました」。仙台市若林区の永野仁さん(69)からうれしい連絡をいただき、市内で開かれた同窓会を少しのぞかせてもらった。

 同窓会は石巻市大川小の校歌を作曲した曽我道雄さん(89)を2月に小欄で紹介したのがきっかけ。曽我さんが仙台市南材木町小に勤務していた時の教え子14人が懐かしい顔をそろえた。

 参加者は全員、曽我さんの指揮でNHK全国唱歌コンクールで3位に輝いた美声の持ち主。古希を迎えるとは思えない若々しさだが、かくしゃくたる恩師の姿に一同、感動の面持ちだった。

 「菅井君なの?」「旧姓安住です」「全然、変わっていないね」。半世紀を超えて再会した参加者は、恩師を囲みながら思い出話が尽きることはない。

 曽我さんが新聞掲載時に米寿で、永野さんたちは間もなく古希を迎えるという偶然が今回の同窓会につながった。震災後、記者として人々の悲しみや苦しみに多く寄り添ってきたが、驚きや喜びのお役に立てたことを素直に喜びたい。