日本国際工作機械見本市「JIMTOF」

藤田商事は難削材用帯鋸盤など実演展示

 藤田商事(本社・千葉県浦安市)はチタン・高合金など難削材切断に適する帯鋸盤などを実演展示し、多形状の鋼材に対応し取り扱い容易なマグネット吊具も展示している。出展は27回連続。

 難削材用帯鋸盤は「KASTO win pro AC5.6」。高出力の鋸駆動モーター(11KW)を搭載した超硬刃仕様で、サーボモータに連結した2本のボールスクリューによる切削送りにより、難削材(チタン、ハステロイ、インコネルなど)でも安定切削を実現する。最大切断寸法は丸材で560ミリ径、角材で560ミリ角。

 特殊鋼流通の藤田商事は独KASTO社の日本総代理店でもある。難削材用帯鋸盤は通常材の高速切断にも適しており、JFEスチールの300ミリ径の構造用棒鋼の切断を実演。他にもKASTO社の超硬丸鋸盤で愛知製鋼の60ミリ径、帯鋸盤で愛知製鋼の130ミリ径の構造用棒鋼の切断を実演する。

 リフティングマグネットは独FLAIG(フライグ)社の「FXリフト」。機械的強度の高い構造で、解除時の反発が発生せずハンドル操作の挙動が安定している。標準モデルのほか丸鋼、薄板・パイプ、形鋼・高熱対応モデルがあり、多様な形状に対応する。日本総販売元としてJIMTОF出展を皮切りに販売開始する。

三菱マテリアルは高能率で長寿命の荒切削用カッタ「WJX」出展

 三菱マテリアルは豊富な製品群を展示し、高能率加工用両面インサート式ラジアスカッタ「WJXシリーズ」もアピールしている。独自逃げ面形状の両面インサートを採用し、ネガインサートの経済性・高強度とポジインサートの切れ味・多機能性を融合した、高能率加工でも安心して使用できる経済的な荒切削領域用のカッタだ。今月の販売開始以来、売れ行き順調という。

 WJXシリーズは、切削開始時の抵抗上昇が少なく、従来の高能率加工用ラジアスカッタで不得意だった、断続切削や高切り込みでも安定した静かな加工を実現する。また切れ刃は最大切り込み量まで直線を確保し、高切り込みでも安定した高送り加工を実現する。

 強固なクランプシステムも特徴で、ダブテイル構造により切削加工中のインサートの浮き上がりを抑制し、クランプ駒なしでも安定したクランプを実現する。

 インサートの独自切れ刃稜線はコンパクトなカール状の切りくずを生成させており、工具本体やチップコンベアの切りくず詰まりを抑制し、切りくずの掃除も簡単にできる。またインサートの厚みを増すことで、インサートの欠損や本体の破損を防止している。高精度用途のVPXも出展している。

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