【MLB】大谷の1年目とトラウト全盛期を「棒に振る決断」 米誌が今季のエ軍を“酷評”

エンゼルス・大谷翔平(左)とマイク・トラウト【写真:Getty Images】

西地区4位に終わったエンゼルス、トラウトの全盛期を「無駄にし続けている」

 大谷翔平投手の所属するエンゼルスは今季80勝82敗と負け越し、ア・リーグ西地区4位に終わった。序盤に快進撃を見せたが、先発投手を中心に故障者続出の影響で失速したチームは、トレード期限に次々と主力を放出。来季以降の立て直しに舵を切った。米メディアは今季のエンゼルスを総括し、「トラウトの全盛期とオオタニのルーキーシーズンを台無しにした」と酷評している。

 レッドソックスのワールドシリーズ制覇で幕を下ろした2018年シーズン。米専門誌「スポーツ・イラストレーテッド」はメジャー30球団の総括企画を行い、3年連続の負け越しとなったエンゼルスについては厳しい言葉が並んでいる。

「メジャー史上最も偉大な10選手のうちの1人の全盛期を無駄にし続けていることだけでは物足りず、エンゼルスはショウヘイ・オオタニのルーキーシーズンも棒に振ることを決断したのだ」

 シーズン途中で主力放出に踏み切ったエンゼルス。今季3度目のMVP受賞に向け有力候補に名前が挙がるマイク・トラウト外野手に加え、メジャー1年目で二刀流センセーションを巻き起こした大谷を抱えながら、ポストシーズン争いを途中で放棄した球団の方針を酷評している。

来季も悲観視「『投手・オオタニ』によるチームへの貢献は無しになる」

 記事では、ア・リーグ新人王有力候補とされる大谷が、打者としてある指標でメジャー屈指の成績を残していることも紹介している。

「367打席で152というOPS+を積み上げた。マニー・マチャド、ポール・ゴールドシュミット、クリス・デービスなど多くのオールスターよりも優れた数字だ」

 特集では、得点力の大きさを表すOPS+(平均的な打者は100)という指標で、今オフのFA市場最大の大物マチャド(ドジャースからFA)、ダイヤモンドバックスの主砲ゴールドシュミット、今季メジャー最多の48本塁打を放ったアスレチックスのデービスというスター打者よりも上の数値を大谷が叩き出したと言及。ア・リーグで350打席以上立った打者で6位の成績だったという。

 そして記事では、来季のチームの展望でも悲観視している。

「靭帯損傷の影響で、来年は『投手・オオタニ』によるチームへの貢献は無しとなるだろう。この永続的に落胆を繰り返すチームはアドバンテージを台無しにする方策を見つけ出すだろう」

 19年に渡るマイク・ソーシア体制に終止符を打ち、ブラッド・オースマス新監督就任で再出発を図るエンゼルスだが、トラウトと大谷という、メジャー屈指のコンビの来季も台無しになるのではないかと特集では危惧している。(Full-Count編集部)

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