西村(中津市出身)2連覇 全日本剣道選手権

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決勝で内村良一(左)を攻める西村英久=日本武道館
史上3人目の2連覇を達成した西村

竹下4強

 剣道の第66回全日本選手権は3日、東京・日本武道館で64人によるトーナメントで争われ、29歳の西村英久6段(熊本県警、中津市出身)が2年連続3度目の日本一に輝いた。2連覇は1990、91年と98、99年の2度達成した宮崎正裕、2010、11年の高鍋進(ともに神奈川県警)に次いで3人目の快挙。優勝3度以上は史上5人目。

 西村は準決勝で世界選手権覇者の安藤翔5段(北海道警)を得意の小手2本で退け、内村良一7段(警視庁)と2年連続で顔を合わせた決勝でも1分足らずで立て続けに小手を決めた。内村は4度目の優勝を逃した。

 県代表の竹下洋平(大分県警・2年連続5回目)は準決勝で内村に敗れた。

 2年ぶりの日本一を目指した勝見洋介6段(神奈川県警)は準々決勝で安藤に敗れた。

 ▽準々決勝

西  村(6)(熊本県警) コ―  松  崎(5)(宮崎県警)

安  藤(5)(北海道警)メツ―  勝  見(6)(神奈川県警)   

内  村(7)(警視庁)  メ―  国  友(5)(福岡県警)

竹  下(5)(大分県警)メメ―メ 前  田(4)(大阪府警)

 ▽準決勝

西  村 ココ―  安  藤

内  村 コド―メ 竹  下

 ▽決勝

西  村 ココ―  内  村

わずか43秒 鮮やか小手

 昨年と同じ顔合わせとなった決勝で、29歳の西村はわずか43秒で鮮やかに2本勝ちした。史上3人目の2連覇にも「今はそういう感覚はない。徐々にくるのかな」と穏やかな表情を浮かべた。

 熊本・九州学院高の先輩で8学年上の内村は3度の日本一を誇り、決勝進出は今回で8度目のつわものだ。得意の小手で先取すると、試合再開の初太刀で再び小手を奪った。1年前と同じ技で日本一をつかみ「内村先輩に胸を借りるつもりでやったのが良かった」とうなずいた。

 2015年に初優勝。連覇が懸かった16年は準々決勝で敗退した。快挙へ2度目の挑戦となった今大会前。重圧に苦しむ西村を救ったのは高校時代の恩師の言葉だった。「米田先生からもっと重圧を感じろ、もっと苦しめと(言われた)。それで自分の中からすっと苦しさが消えた。重圧から逃げているから押しつぶされそうになっているんだと」。あえて正面からプレッシャーと向き合うことで思い切りの良さにもつなげた。

 今年は9月の世界選手権の個人戦で目標だった優勝に届かず、弱気になった時期もあった。最高の形で締めくくり「周りの人に恵まれていると本当に感じさせてもらう一年だった」と気持ちを込めて言った。