原子力防災 学校手引書、初改定へ 東海第2事故想定

3圏ごと行動指針

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茨城県教委は本年度、原子力施設の過酷事故を想定した「学校における原子力防災マニュアル」を改定することを決めた。2001年の作成以来初めての改定で、具体的に日本原子力発電東海第2原発(東海村白方)の事故を想定し、原発からおおむね半径5キロ圏、同5〜30キロ圏、同30キロ圏外のエリアごとに、児童生徒らの避難誘導や屋内退避、保護者への連絡・引き渡しなどの行動指針を明記する。本年度中に改定作業を終え、幼稚園や小中高校などに各学校の避難計画見直しを働き掛ける。

同マニュアルは、原子力施設の事故で国内初の住民避難が行われた1999年の東海村のJCO臨界事故を教訓に作成。原子力防災に対する教職員の共通理解をはじめ、幼児や児童生徒らの安全確保を目的に、校内の災害対策本部組織の役割や避難方法、避難所に指定されている学校の教職員の対応、事故収束後の心のケアの仕方など行動指針を明記している。マニュアルを基に県内各学校は避難計画を作成している。

ただ、現行マニュアルは県内統一の内容で、現実的な原子力施設の過酷事故を想定したものとは言えなかった。国の原子力災害対策指針で、事故後直ちに避難を始める半径5キロ圏の予防防護措置区域(PAZ)、放射線量に基づき避難の指示が出るまで屋内退避する同5〜30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)など、新たな定義が設定され、改定の必要性が生じていた。