日赤が原子力災害訓練 水戸で被ばく医療の対応確認

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原子力事業所での事故を想定した日本赤十字社の救護訓練=水戸市見川町

原子力災害に備えようと、日本赤十字社は4日、水戸市見川町の県トラック総合会館で、原子力事業所での事故を想定した救護訓練を行った。原子力災害の対応訓練は初めて。県や市町村、防災関係機関と連携しながら、避難所での応急処置や被ばく医療の対応などを確認した。

訓練は、原子力災害時の救護活動の知識習得と技術向上が狙い。日赤本社と本県を含む1都8県の支部、隣接する福島県支部の医師や看護師をはじめ、日本原子力研究開発機構と県、消防など関係機関から約300人が参加。同日午前、県内の原子力事業所で火災が発生し、作業員が汚染・負傷、放射性物質が施設外に放出されたとの想定で行われた。

医師、看護師、放射線技師ら計6人一組で医療チームを編成。避難所を設置し、スクリーニング検査で近隣住民の汚染の有無を確認したほか、健康診断や応急処置、心のケアを施した。

緊急被ばく医療処置訓練では、防護服の着脱や被ばく患者の受け入れ、汚染検査などを実施。救急搬送された患者の放射性物質の汚染状況を測定器で確認したほか、除染作業、やけどの治療に当たった。処置室は終始、緊張感に包まれ、汚染拡大を防ぐため細心の注意を払い、一つ一つ確認しながら作業が進められた。

日赤医療センターの丸山嘉一国内医療救護部長は「訓練の成果を持ち帰り、体制を検証し、万一の備えにしてほしい」と話した。日赤県支部の田中豊明事務局長は「原子力災害時の対応、連携について多くを学んだ。今後の活動に生かしたい」と述べた。(朝倉洋)