見事なまでの相性に感動。パパイヤミルクの元祖、高雄牛乳大王

いたるところにジュースをテイクアウトできるスタンドがある台湾。台湾ドリンクといえばなんといってもタピオカが有名ですが、パパイヤミルクも台湾名物だって知っていましたか。

いまや台湾各地で飲めるパパイヤミルクですが、その元祖は台湾第二の都市・高雄に店舗を構える「高雄牛乳大王」。現地で、創業以来地元で愛され続ける秘密をさぐってきました。

元祖パパイヤミルクの「高雄牛乳大王」

その名の通り、フレッシュなパパイヤと牛乳をブレンドした「パパイヤミルク」ですが、元祖は高雄にある「高雄牛乳大王」です。

1966年創業のこのお店は、台湾では立派な老舗。本店は、高雄の中央公園近く、民生路と中華路の交差点に面した場所にあります。ホルスタインマークつきの黄色と緑の看板がよく目立つので、遠目からでもすぐにわかるはずです。

ゆったりとしたイートインスペースを構える本店は、どこか昔懐かしいレトロな雰囲気。日本でいえば昭和の雰囲気がそのまま残っているという感じでしょうか。店内には大きな牛の像やさまざまな牛グッズが置いてあります。

看板商品はパパイヤミルク

高雄牛乳大王を訪れたら真っ先に試してみたいのが、看板商品のパパイヤミルク(65元)。パパイヤミルクを思いついたオーナーの黄さんは、当初パパイヤミルクを3元で売り出し、たちまち人気を博したといいます。

そもそも、日本ではパパイヤ自体がさほど身近な果物ではありません。イチゴミルクやバナナミルクならともかく、パパイヤミルクなんてあまり味の想像がつかないのではないでしょうか。

パパイヤと牛乳の素敵な出会い

個人的な話で恐縮ですが、筆者はパパイヤも、牛乳を混ぜたフルーツジュースもあまり好きではありません。

パパイヤが好きでない理由は、その味や香りにクセがあるから。牛乳を混ぜたフルーツジュースが好きでないのは、牛乳を加えることで、せっかくのフルーツのフレッシュな味わいが抑えられてしまうような気がするからです。

ところがどうでしょう。高雄牛乳大王のパパイヤミルクは、そのいずれもあまり好きではない筆者にとっても、驚くほど美味。

牛乳を加えることで、パパイヤ独特のクセが消えてまろやかになるばかりか、フルーツのフレッシュな風味がさらに引き立っているように感じられるのです。

パパイヤと牛乳がこんなにも相性が良いなんて・・・パパイヤミルクが高雄で人気を得て、台湾全土に広がったのも納得です。

コスパよしで高雄っ子の憩いの場

フレッシュなパパイヤを贅沢に使ったパパイヤミルクは、たっぷりサイズで65元(約230円)と日本ではありえない安さ。しかも、台湾にあるほかのジュースショップと比べても、テイクアウト専門のスタンドと同じかそれより安い値段で、店内で座って飲めるわけですから、コストパフォーマンス抜群です。

流行のおしゃれなジューススタンドのような華やかさはないけれど、味良しコスパ良しの高雄牛乳大王は、高雄の人々が日常的にふらりと立ち寄れる場所。観光地化されていない地元っ子の生活が垣間見えるのも魅力です。

パパイヤミルクのほかにも、マンゴージュース、スイカジュース、ミックスジュースといったフレッシュフルーツジュースや、フライドチキン、ハンバーガーなどの軽食も楽しめるので、観光の合間の休憩だけでなく、ちょっと小腹が空いたときにもおすすめです。

パパイヤ好きやミルクジュース好きはもちろん、そうでない人にも一度は試してほしいパ高雄牛乳大王のパイヤミルク。一度飲めば、意外なほどの両者の相性の良さにハマってしまうはずです。

「高雄牛乳大王」

住所:高雄市前金區中華三路65-5號

[All photos by Haruna]

Do not use images without permission.

© 株式会社オンエア