ヤンキースはハーパーから撤退・マチャド争奪戦に参戦か?

今季の年俸増額をぜいたく税の対象となる上限以内に収めることに成功したヤンキースは、今オフのフリーエージェント市場で積極的に動くことが予想されている。しかし、MLBネットワーク・ラジオのスティーブ・フィリップスによると、ヤンキースがブライス・ハーパーの獲得に動く可能性は低く、ヤンキースは投手陣の補強とマニー・マチャドの獲得に注力する方針であるようだ。

ヤンキースがハーパーの獲得に消極的であるのは決してサプライズではなく、ヤンキースはすでに十分な外野陣を有している。アーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントン、アーロン・ヒックスという主力外野手に加えてブレット・ガードナーと1年契約で再契約を結び、ジャコビー・エルズベリーとクリント・フレイジャーも故障から戻ってくる。ハーパーの入る余地はないのだ。

一方、正遊撃手のディディ・グレゴリアスがトミー・ジョン手術を受け、J.A.ハップ、CCサバシア、ランス・リン、デービッド・ロバートソン、ザック・ブリットンがいずれもフリーエージェントとなる状況を考えると、ヤンキースは投手陣と内野陣に不安を抱えている。こちらが補強ポイントとなるのは当然のことだろう。

ただし、ヤンキースはポストシーズンで相手一塁手の足を蹴るなど、好ましくない振る舞いを見せたマチャドの獲得に前向きではないことがすでに報じられており、どこまで本気でマチャドの獲得に動くかは微妙なところ。近年のメジャーリーグは選手の試合に臨む姿勢やチームへの献身ぶりを重視する傾向にあり、自己中心的な振る舞いが目立つマチャドの獲得を敬遠するチームが現れても決して不思議ではない。

また、ヤンキースはマチャドを獲得した場合、グレゴリアスの復帰までは遊撃を守らせればいいものの、グレゴリアス復帰後は内野手がダブついてしまうため、戦力の整理が必要となる。その場合は来季終了後にフリーエージェントとなるグレゴリアスと、三塁守備に不安を抱えるミゲル・アンドゥハーのどちらをキープするかの選択を迫られることになりそうだ。

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