九州新幹線長崎ルートで整備方式が未定の新鳥栖-武雄温泉を巡り、自民党長崎県連と佐賀県連の政務調査会が5日、佐賀市内で意見交換した。冒頭を除き非公開。終了後取材に応じた両県連政調会長によると、フル規格を求める長崎県連側は「国から整備方式や負担軽減策を具体的、直接的に佐賀に示さないと進まない」との認識を示し、佐賀県連側は国の提示前に「佐賀から何か物を申すことはない」とした。
フリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)の開発が難航し、新鳥栖-武雄温泉の整備方式が不透明になって以来、両政調会が新幹線をテーマに意見交換するのは初めて。
長崎県連の中村和弥政調会長は「いくら長崎県側がフル規格、フル規格と言っても国が提示しないと佐賀県は動かない」と語り、国から佐賀側にフル規格の長所・短所、ルート、国の責任に基づいた負担策などを明示する必要性を説いた。
佐賀県連の坂口祐樹政調会長は「うちからミニ新幹線が良いとかフルが良いとか言う話ではない」と強調。「財政が厳しい中、負担増は耐えられない。佐賀が納得できる材料がないのに(整備方式が)決められても困る」と語った。
一方、自動車専用道路「有明海沿岸道路」を佐賀県鹿島市から諫早市まで延ばす計画の実現を目指していく点は双方一致した。
国が佐賀へ具体策提示を 自民長崎と佐賀県連 意見交換
- Published
- 2018/11/06 10:04 (JST)
- Updated
- 2018/12/11 13:06 (JST)
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