日本フルハーフ、フィリピン進出検討 冷凍冷蔵車ボディの製造事業

 日本軽金属グループのトラック架装メーカーである日本フルハーフ(社長・昼間弘康氏)は、フィリピンで冷凍冷蔵車ボディの製造事業への進出を検討している。このほど現地で架装品を手掛けるセントロ・マニュファクチュアリング・コーポレーションと、合弁事業の設立を検討するための覚書(MOU)を締結したと発表した。日本フルハーフはすでにセントロ社に対してウィング車体のライセンスを提供しているが、コールドチェーン市場の拡大を背景に冷蔵冷凍車でも協力関係を築いていく考えだ。

 日本フルハーフは先月24日、フィリピンのM・ロペス貿易産業大臣の立会いの下、セントロ社とフィリピン国内に冷凍冷蔵ボディ生産合弁の設立を検討する旨のMOUをマニラ市内で調印した。会社設立の時期や工場予定地、事業の中身などの方向性を今後詰める。

 中国やタイで海外事業を展開している日本フルハーフは、2015年の中古車強制代替令を機にセントロ社へライセンスを供与する形でフィリピンに進出。16年から山東ツォンリンフルハーフ(CLFH)からセントロ社へウィング車体キットの供給を開始し、順調にビジネス関係を構築してきた。今後さらにコールドチェーン市場の成長が予想されることを受けて、冷凍冷蔵車ボディの合弁事業について協議を進めることを決めた。

 合弁会社の設立後は、高品質・軽量で耐久性の高い冷凍冷蔵ボディを現地生産し、フィリピン国内のコールドチェーン市場の拡大を捉える。またCLFH(中国)・フルハーフマハジャック(タイ)といった海外拠点と連携することで、アジアにおける「フルハーフ」ブランドの浸透を目指していく。

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