「最適解」への道険し 就活日程、関西でも議論百出

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熱心にやりとりする大学と企業の関係者ら=5日、大阪市中央区のマイドームおおさか

 就職活動日程のルールが注目を集める中、よりよい就活の在り方があらためて問われている。差し当たり政府主導で現行日程が維持されるものの、現状に否定的な学生も一定数いる状況。企業と学生双方が十分に納得できる「最適解」への道のりは険しそうだ。

 「就活の時期とかぶったので教育実習を諦めた」「会社によって選考開始のタイミングが違う」

 リクルートキャリアが就活の実態について10月にネット調査し、2019年卒業の大学生1269人の回答を集計したところ、69・7%が現在の採用日程で困ったことは「ない」と答えた半面、残りの30・3%は「ある」と答えた。

■「定めないで」

 時期が「決まっていたほうが良い」と答えたのが47・5%に上る一方、「定めない」のを望むのも27・0%いた。

 企業側が内定を辞退される負担もあらためて浮き彫りになった。学生の内定取得社数の平均値は3月以降徐々に増加。10月1日時点で横ばいとなり、2・45社だった。

 厚生労働省のまとめでは、大学卒業後3年以内の離職率は3割余りで推移。現行の就活の在り方では、学生と企業を結ぶ機能が十分ではない。

■工夫の体系化を

 大阪、関西の経済界では、就活日程について「何らかのルールが必要」との見解が大勢だ。その中で個々の意見が示されている。

 関西経済連合会の松本正義会長は10月の定例会見で「良い学生を獲得するための工夫を体系化、ケース化すべきだ」との立場。学生が就活外で各社の職場を体験し、働きたいと思うようになるといった動きも歓迎する。

 一方、ルールを決める場への参加を要望する声もある。中小企業家同友会全国協議会の堂上勝己副会長は10月の関西ブロック合同会見で「中小企業が意見を言える場を設けてほしい」と訴えた。

■出会いを創出

 中堅・中小企業の新卒採用支援でも試行錯誤が続けられている。大阪商工会議所は、大学と府内企業の情報交換会を17年度に企画。一度に多くの出会いを得られると好評だ。

 本年度は5日に大阪市中央区のマイドームおおさかで実施。関西圏を中心に67の大学、短大がブースを設け、162社の関係者が来場した。

 参加者からは「就活日程の目安は必要」との意見が寄せられる一方、学生と企業のより良い出会い方を求める声も上がった。

 帝塚山学院大キャリアセンターの真継礼馬センター長補佐は「学生が仕事選びの判断基準を醸成できる仕組みが必要」と指摘。「大阪石材工業」(東大阪市)の野金孝恵主任は「気軽に学生と対話できる機会がもっとあれば」と話した。

 会場内では、採用支援会社「アイプラグ」(大阪市淀川区)の仕組みを紹介するコーナーも設置。登録した学生に企業側が連絡を取れるサイトを展開しており、「相互理解を促すツール」(担当者)として提案していた。

 大商担当者は「学生が優良な中堅・中小企業に目を向けてもらえるようになれば」と期待を寄せていた。